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ー 『Myojo』の卒業時期・理由は?

《2007年のデビュー以来、毎月MYOJOの誌面を彩ってきてくれたHey! Say! JUMPですが、レギュラーで登場するのは今月でひと区切りとなります》

 10月21日に発売された『Myojo』12月号にて、『Hey! Say! JUMP』のレギュラー掲載終了が編集部によって発表された。

「今後も不定期で登場する予定はあり、“卒業”という表現はされていませんが、“ついに卒業か……寂しい”“卒業って聞いて思わず買っちゃった”とSNS上では悲しみの声が多く寄せられました。毎年恒例のグループのカレンダーも今年で最後だったので、覚悟はしていたそうですが……」(アイドル誌ライター)

 彼らを長年見守ってきたファンにとって、推しを見られる場が減ることは卒業に等しい寂寥感なのだろう。

『Myojo』の卒業時期・理由は?

 過去には『嵐』や『関ジャニ∞』などのジャニーズグループもアイドル誌から卒業している。知名度も人気も抜群の彼らがアイドル誌を離れるのはいったいなぜなのか。アイドル誌に詳しいライターの霜田明寛さんに話を聞いた。

昔は“デビューから10年で卒業”“メンバーが30歳になったら卒業”などと噂されていましたが、最近は明確な基準が存在していないとか。グループの成熟度合や知名度、周年などの区切りの良さなどで卒業時期を決めているのではないでしょうか

『Myojo』12月号では、8ページにわたる特集で15年間の活動を振り返った(公式SNSより)
『Myojo』12月号では、8ページにわたる特集で15年間の活動を振り返った(公式SNSより)

 レギュラー掲載を卒業させることは、出版社とジャニーズの双方にメリットもある。

アイドル誌の主なターゲットは10代なので、売り出し中の若手タレントを載せたほうが売り上げにつながりやすい。一方、若手のジャニーズにとっては、露出を増やす広報的な役割を担ってもらえます。また、取材にも慣れて、メディア対応のスキルも磨かれるんですよね」(霜田さん)

 裏を返せば、『Hey! Say! JUMP』のメンバーはもはや若手ではなく、アイドル誌を使って名を広め、育成する必要もなくなったということだろうか。

「半数以上が30代を迎えていて、年齢的には『SixTONES』や『Snow Man』と近いメンバーもいますが、デビュー3年目の彼らに比べると経験豊富。ジャニーズ内では、中堅的な立ち位置で見られているのだと思います。さらに、ドラマや映画で主演を担えるメンバーが何人もいて、全員のスケジュールを確保するのは至難の業。おのおのが個性を発揮できる場を優先した結果でもあるのかなと」(霜田さん)

 確かに、一足先にアイドル誌を卒業した先輩たちは、いちタレントとして芸能界で活躍している印象がある。

「グループ名に込められた“平成の時代を高くジャンプしていく”という信念を、彼らは15年間体現してきました。今回の卒業は、アイドルの枠にとらわれず、個々人でジャンプしていく覚悟の表れだといえるのではないでしょうか」(スポーツ紙記者)

 平成は終焉を迎えたが、彼らの時代はこれからだ。

霜田明寛 文化系WEBマガジン『チェリー』編集長。ジャニーズに造詣が深く、テレビやラジオにも多数出演している。'19年には『ジャニーズは努力が9割』(新潮新書)を刊行