「当時は、解任劇には“ビジネス絡み”の情報も錯綜していました」とは、サッカー事情に精通するスポーツジャーナリスト。

“スポンサー枠”とされた香川と本田

「そのハリルから外されそうだった選手というのが、10番を背負っていた香川真司と、“キング”として君臨していた本田圭佑だったと聞いています。4年に1度開催されるW杯はもはやイチスポーツ大会ではなく、オリンピックと並ぶ、いやそれ以上に世界から注目されるビッグマーケットの見向きもあります」

日本サッカー協会会長の田嶋幸三氏
日本サッカー協会会長の田嶋幸三氏

 もちろん、ハリルホジッチ氏にしてみればチームの勝利を最優先とする、また自身の戦術を世界にアピールする場として捉えていたのだろう。“ビジネス”はもちろん、周囲の意見を聞き入れることはなかったようだ。

「ただ、スポンサーは趣味でチームや協会に出資しているわけではなく、ビジネスとしてリターンを求めるのは当然のこと。ハリルの後を急きょ引き継いだ西野(朗)さん、そして後任の森保さんとサッカー協会関係の日本人が監督に就いたのも、田嶋幸三会長をはじめとした、協会の忖度が働いた結果なのかもしれませんね。

 “スポンサー枠は絶対にない”とは言い切れない部分もありますが、南野選手や柴崎選手がチームに必要ない選手とも思えません。本戦で苦境に立たされた時、“彼らがチームを救ってくれる”との判断で選ばれたと信じましょう」(同・ジャーナリスト)

 西野朗監督が指揮をとったロシア大会では、香川選手や本田選手の活躍もあって決勝トーナメント進出を果たした日本。南野選手らもいい意味で期待を裏切ってほしい。