日本人の死因第2位「心臓病」

◆AB型はO型よりも20%も高リスク

 厚生労働省の統計によると、令和3年に心疾患で亡くなった人は21万4623人で、死因全体の14.9%。昭和60年に脳血管疾患にかわり死因第2位となっている。

 2012年、ハーバード公衆衛生大学院のルー・チー博士が、8万9500人の男女を対象に20年以上にわたって行った調査で、血液型心臓病の発症リスクとの関係を明らかにしている。 

 調査中に心臓病を発症した4070人の血液型を調べたところ、心臓病にかかるリスクは、O型と比べてAB型が20%と最も高く、続いてB型が11%、A型が8%高いという結果だった。

「対策の基本は、肉中心の欧米食から魚と野菜中心の和食に変えるなどの食事の見直しと、規則正しい生活。近年は睡眠の影響も注目され、睡眠不足や質の悪い睡眠は心臓病の原因である動脈硬化を悪化させるといわれています。心臓病などの血管の病気は冬だけでなく夏場も増えるので、これからの時期は特に意識してほしいですね」

 一方、血液が固まりにくい体質から血管系の病気全般に強いのがO型。ケガでの死亡リスクが高いともいわれるが、それはさほど問題ではないと久住先生。

「現代では大ケガよりも、血管が詰まる病気で亡くなる人のほうがはるかに多いんです。ですから、血液が固まりにくい体質のほうが、現代人のライフスタイルにはフィットしているといえます」

主な死因の構成割合、出典:厚生労働省「令和3年(2021)人口動態統計月報年計(概数)の概況」
主な死因の構成割合、出典:厚生労働省「令和3年(2021)人口動態統計月報年計(概数)の概況」
【写真】老衰を抜く2つの「死因」、その割合は全体の4割!?(出典:厚生労働省)

かかりやすい血液型
1位 AB型
2位 B型
3位 A型
4位 O型