暖房器具の効率を上げる温熱循環をとことん制する!

 寒い冬の強い味方になってくれる暖房器具。和田さんいわく、部屋の断熱性と節電効果を高めるには、使い方や製品を吟味する必要がある。

「例えば暖房器具の置き方ひとつで室内温度は大きく変わります。また、“暖かい空気”の特性を理解して、空気を循環させることによって、電気代を抑えることが可能です。各種器具などを有効に活用して部屋を効率よく暖めましょう」

電気代を節約する冬の部屋 イラスト/赤松かおり
電気代を節約する冬の部屋 イラスト/赤松かおり
【イラスト】暖房器具の効率を上げる温熱循環、冷気を防ぐ“完璧窓”

ワザ1:サーキュレーターは冬こそ使うべし

 冬も活用したいサーキュレーター。エアコンの暖房などをつけた室内では、暖かい空気は上に向かい、人が生活する下の空間は冷たい空気になる。

「この上下の寒暖差を解消するためにサーキュレーターを暖房と併用します。室内上部の暖かい空気を下部に流し下ろすように、天井に向けて風を送るのです。もちろん、扇風機を使ってもかまいません」

※写真はイメージです
※写真はイメージです

ワザ2:部屋の湿度は40~60%に保つべし

 室内の温度だけでなく湿度によっても体感は変わってくる。部屋の湿度が低い状態だと、エアコンの暖房をつけても暖かさを感じにくいのだ。

「そこで利用したいのが加湿器です。寒くなると乾燥して湿度が下がり、室内では暖房によってより下がる面も。加湿器を置き、40〜60%の湿度を保つようにしましょう。温湿度計は100円ショップでも売っています」

ワザ3:暖房器具は窓側に置くべし

 ヒーターなどの暖房器具を部屋のどこに置くか。気にしてますか? ズバリ、窓側に置くのが正解。

 「冬は部屋の窓側が一番冷えます。窓側とは逆の壁側に暖房器具を置くと、窓に当たる暖かい空気が冷やされ、床に下りて上下の寒暖差を生んでしまいます。

 ですから暖房器具は窓側に置き、壁側に向けて風を送るのがベスト。前述した暖房と併用して使うサーキュレーターも同様です」

ワザ4:カーペットの下には断熱材がマスト

 最も冷たい空気が漂っているのが床付近。そのためカーペットの下に断熱マットを敷いておきたい。

「断熱マットは冷たい風や高温を遮断するシートです。マットを敷くことで底冷えを防げますし、床付近の冷たい空気をやわらげて暖房効率を上げられます」