ホストとして働いたのは1999~2005年までの6年間。「今はホストのトーク力が落ちたからシャンパンコールに走る。昔はなかったですね」
ホストとして働いたのは1999~2005年までの6年間。「今はホストのトーク力が落ちたからシャンパンコールに走る。昔はなかったですね」
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2005年から石原都知事の『歌舞伎町浄化作戦』の一環で、深夜営業ができなくなったことが、歌舞伎町を大きく変えたと僕は考えています

ホストが“推し活”化

 その前は、クラブで飲んだ男性客がママやホステスを連れてきたり、裕福な女社長が遊びに来るのがホストクラブという場だった。

「年齢層も高めですし、接客に対する目も厳しい。だからホストのスキルが磨かれました。でも深夜営業ができなくなり、そういったお客さんが来店しなくなったんです。それで、朝から昼までの『日の出営業』が始まりました」

 その時間に来られるのは、若い世代。ホストも同世代がもてはやされるようになる。

「経験が少ない分、接客のスキルは高くないからアフターや店外でのデートがメインに。その結果、ホストが“推し活”化したんです。今はホスト側に主導権がある。ホストが女の子の使える金額を管理しているんです。でも、それっておかしくないですか?」

 その反面、きちんとした接客ができるホストは稼げない状況になっている。

今は“推し”を1位にするために高額を投じる時代になっています。グラスをピラミッド状に積んでシャンパンを上から注ぐ『シャンパンタワー』や、注文が入ったときの掛け声『シャンパンコール』で売り上げを稼ぐから、支払い金額がおかしくなった。

 ホストは女の子に『今日、いくら使える?』と聞いて、その金額をすべて使い切るようオーダーするんです」

 例えば客のその日の予算が50万円なら、飲み代が5万円で残り45万円はシャンパンコール代に。

「お客さんもホストたちもお酒を大量に飲みたいわけではないから、大金を払ってもほとんどのアルコールは廃棄されることも。推しのためとはいえ、自分主導でお金を使えない女の子には不満が残り、もめやすいと聞いています」