西川 ふりかけ法の卵子がまったく受精していなかったら、受精障害があったんじゃないかな、と推測するわけです。10個すべてが空振りしないよう、確実にレスキューするために、最初はこういうスプリット法をやるところが多いですね。

病院に不信感を持ってしまい……

時東 それ、素晴らしいですね。知りませんでした。

西川 ただ、卵子に受精能力があっても毎回違うから、持ってきた精子があまりよくなければそのときは顕微授精にするとか、臨機応変にやらなくてはいけないんだけど。時東さんが行かれた病院では、すべて顕微授精でやったほうが確実だと判断したのかもしれませんね。

時東 そうかもしれないですね。初めての顕微授精のとき、30歳になったばかりだったけど、全部で7個しか卵子が取れなかったんです。結果、そこから胚盤胞になったのが1つだけでした。

西川 例えば、AMH(アンチミューラリアンホルモン)などは測られました?

時東 卵巣予備能がわかる検査ですよね? 実年齢より上でした。

西川 AMH値が高くて、卵子が7個しか取れなかったということですが、時東さんの年齢で考えると7個は少ないかもしれない。

時東 やっぱりそうなんですか?

西川 ただ、排卵誘発にも、あまり身体に負担をかけずに取ろうという方法と、いっぱい取ってその中からいい卵子だけを選んで凍結保存するという方法があるから。時東さんの誘発法がどうだったかわからないけど、高刺激の方法でやったらもっと取れていたかもしれない。

時東 やっぱり、刺激によっていろいろ変わるんですね。

西川 先生によって、自然に近い方法でやっていく人と、たくさん卵子を取ってその中からいいものだけを選んで凍結し、1個ずつ戻す方法をとる人もいます。時東さんは1回顕微授精をされてから病院を移っていますね?

時東 はい。最初に通院していた病院の先生が、卵子を戻すときに違う病院に移ることになって。私的には最後まで診てよ、という気持ちで不信感を持ってしまい……。そこで1年間ほど治療を休んで違う病院に移りました。