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ー 音楽バラエティーが飽和状態に
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ー テレビ局側にもメリットが

 テレビ東京系の『THE カラオケ☆バトル』やTBS系の『バナナサンド』の人気コーナー「ハモリ我慢ゲーム」など、今、歌唱力を競うようなカラオケ番組が各局で乱立している。特にこの年末年始は、『歌唱王~歌唱力日本一決定戦』『熱唱!ミリオンシンガー』(共に日本テレビ系)などの特番も花盛り。なぜ、カラオケ番組が増えているのか?

音楽バラエティーが飽和状態に

「今、カラオケ番組だけではなく、音楽バラエティー自体が増えているんです。その中心がカラオケ番組といっていいでしょう」

 こう教えてくれたのは、コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さん。ここ1、2年でカラオケ番組などの音楽バラエティーが一気に増え、今や飽和状態になってきているという。

「例えば、『オオカミ少年』(TBS系)では、芸能人がカラオケを熱唱する『ハマダ歌謡祭』が話題となり、メインの企画になったりとさまざまな音楽バラエティーが誕生しています。その火つけ役のひとつとなっているのが、'22年にスタートした『千鳥の鬼レンチャン』(フジテレビ系)。当初は日曜夜8時という大河ドラマの真裏の放送なので苦戦するのではと言われていたんです。

 しかし、楽曲のサビの部分だけを10曲歌い切れば賞金がもらえる企画『サビだけカラオケ』が視聴者にウケて予想以上の人気に。この成功例から各局でさまざまな趣向を凝らした音楽バラエティーが作られるようになりました」(木村さん、以下同)