今、伸びているワケ

 キムタクYouTubeは、失敗なのか?

最近は100万回再生超えの動画も増えてきており、たいていは50万回以上の再生数となっている。YouTubeは再生数100万回が“一線”と考えられがちですが、木村さんのチャンネルの登録者数は70万人ですので、登録者数と再生数のバランス的にかなり良いといっていい数字。100万人以上の登録者がいながら数万回再生ばかりという有名ユーチューバーは少なくないですからね」(同・ITジャーナリスト、以下同)

 木村の再生数が伸びた一例は、ベストジーニスト殿堂入り第1号、“代名詞”ともいえる『デニム』に触れた3月配信の2本(151万回、165万回)。

'90年代から大好きな「デニム」紹介の回は即再生回数が100万回を超えた(木村拓哉の公式YouTubeより)
'90年代から大好きな「デニム」紹介の回は即再生回数が100万回を超えた(木村拓哉の公式YouTubeより)
【写真】「マッチングアプリのおじさんのアイコン」賛否となった木村拓哉の自撮りショット

「デニム回は2本立てでしたが、2本立てはたいていどれも後編で再生数が落ちる。後編のほうが再生数が上がったのは、ひとえに内容が良かったということ。

 愛用のデニムを洗濯するというものでしたが、汚れで洗濯水が泥水のようになっているサムネも良かったかもしれません。サムネで目を引くという意味では非常に“YouTube的”になってきたといえるかもしれません」

 なぜ今、伸びているのか。

「木村さんがテレビ番組に出演する際、編集や演出はどこか木村さんを崇め奉ったようなものになりがち。YouTubeはそうではない木村さんの“素”が見えやすい。デニムがまさにそうですが、本人が本当に好きなものだからこそ見えてくるこだわり的な部分。テレビマンだと“そんなのできない”と思ってやらなそうな『キムタクものまね』タレントを呼んでものまね選手権など、いわゆる“カリスマ”から降りたような内容が共感と関心を呼んでいる理由ではないでしょうか」

 写真には写らない“おもしろさ”がある?