目次
Page 1
ー 日本伝統工芸に想いを馳せる佳子さま
Page 2
ー 紀子さまに対し愛情深い答え
Page 3
ー 小さいころから母親が大好き

 

「緑がきれいですね」

 秋篠宮家の次女、佳子さまは9月10日、母親、紀子さまと一緒に東京都内のデパートで開催された「草乃しずか日本刺繍展―源氏物語を花で装う」を訪れた。報道によると、この展覧会は、日本刺繍作家の草乃しずかさんが、平安時代の物語文学『源氏物語』に登場する女性たちをイメージして刺繍を施した訪問着や几帳など約200点を展示していた。光源氏の愛人、明石の君をイメージした訪問着の前で佳子さまは、前述のように声をかけた。

日本伝統工芸に想いを馳せる佳子さま

日本工芸会総裁として、東京・日本橋三越で開催された「日本伝統工芸展」を鑑賞した佳子さま(2024年9月11日)
日本工芸会総裁として、東京・日本橋三越で開催された「日本伝統工芸展」を鑑賞した佳子さま(2024年9月11日)

 翌9月11日、佳子さまは、東京都内のデパートで開かれた「日本伝統工芸展」を鑑賞した。会場には、陶芸や金工など7部門546点が展示されていた。日本工芸会総裁の佳子さまは、日本工芸会総裁賞に選ばれた作品「鐵地象嵌花器」の前で立ち止まり、「細かい線の中に引き込まれるような思いがしました」などと感想を述べたという。

 この日は、紀子さまの58歳の誕生日だった。私は誕生日祝いの記帳をするため、永田町駅で地下鉄を下り、弁慶堀近くの出口から地上に出た。とても暑い日で、赤坂見附交差点の電光掲示板は「32度」を表示していた。どうりでやけに日差しもきつい。道行く会社員や通行人は日陰を選んで信号待ちをしていた。通称「青山通り」(国道246号の一部)に沿ってスーツ姿の私は、ゆるい坂道を小さいタオルで汗をぬぐいながら歩いた。

 巽門には7、8人の皇宮護衛官がいた。記帳に来た旨を伝え、名前などをチェックされた後、秋篠宮邸に向かった。セミの鳴き声がする。赤坂御用地は都心とは思えないほど緑が多い。玄関ホールで記帳を終え、宮家職員たちに挨拶をして秋篠宮邸を後にした。

《次女の佳子は、この一年も国内外でさまざまな公的な仕事をしてきました。そのひとつひとつに心をこめて携わり、頑張っている姿を頼もしく思っております。そして経験を重ねる中で、彼女らしいものの見方を育み、新たな視点を持ちながら自分の考えをしっかりと持って取り組んでいる様子、いろいろなことを考え、どのような仕事にも丁寧に臨んでいる姿を見て、刺激を受けたり学んだりしています》

 誕生日にあたり、宮内記者会から「佳子さまは国内外で多くの行事に出席されていますが、こうしたご活動や家庭でのご様子をどうご覧になっていますか」と、尋ねられた紀子さまはこのように綴っている。公的な活動に取り組む佳子さまから「刺激を受けたり学んだりしています」という、母親の高い評価を娘はどのように受け止めたのだろうか。