婚活アプリと結婚相談所の出会い
まさみさんのように、「いいお相手がいたら、結婚しよう」と思っていたのに、気づけは30代も半ばになっていたという人は多いと思います。
そこで、確実に結婚をするために、婚活をスタートさせる人が多いのです。まさみさんも婚活アプリに登録したようですが、ここにも大きな落とし穴があります。
婚活アプリは、“婚活”を掲げてはいるものの、実際には結婚そのものよりも、まずは気の合う異性と出会うことに重きを置いているケースが多い。気の合う相手と出会い、恋人関係に発展してから、徐々に結婚へと繋げていく。そんな流れが主流です。
また、婚活アプリの中には無料のものもあり、身分証さえあれば誰でも気軽に登録できるという手軽さがあります。そのため、利用者の間で結婚に対する真剣度には大きな温度差が生じがちです。
たとえば、一方は結婚を真剣に考えているのに、もう一方はそこまで深く考えておらず、相手の熱意に“圧”を感じてしまうことも。その結果、徐々に連絡が途絶え、自然と関係が消えてしまうケースも少なくありません。
また“結婚したい”という気持ちに漬け込んで、お金を貢がせたり、高い商品を買わせたり、保険や不動産などの高い契約をさせたりするような、結婚詐欺やデート商法もはびこっています。
確実に結婚をしたいなら、婚活をすることが近道なのですが、そのやり方を間違えると、かえって結婚が遠のいてしまうのです。
確実に結婚したいなら、相手の真剣度をチェック
結婚相談所の場合は、身分証明書、独身証明書、収入証明書、学歴証明書(短大卒以上)、資格証明書(資格を有する職業)などの公的書類を提出しないとサイトに登録することができないので、結婚詐欺に遭うことはまずありません。
ただし、結婚相談所での婚活において注意すべきなのは、お相手の“結婚に対する熱意”です。中には、登録しただけで満足してしまい、お見合いには応じるものの、その後の交際に対しては消極的な方もいます。
たとえば、デートの約束をなかなか取りつけようとしなかったり、メールの返信が2日、3日と空いてしまったりするような相手とは、まずは結婚まで進むことはありません。
つまり婚活では、対峙したお相手とのフィーリングが会うかどうかを確かめるのと同時に、“結婚に向かう本気度が同じ相手と出会うこと”がとても大切なのです。
結婚相談所でお見合いをしてから、あっという間に成婚していく人たちというのは、毎日のようにLINEで連絡を取り合い、最低でも週に1回はリアルにお会いするデートを重ねています。
お見合いから2か月で、成婚を決めたさとみさん(34歳、仮名)とたかしさん(34歳、仮名)は、朝会社に出かける前と帰宅後にLINEを入れ合い、夜のLINEはチャットのやり取りのように1時間近く続いていたこともあったようです。また、週の中日、水曜か木曜には、電話で話すようになり、週末は必ずデートを重ねていました。
たかしさんは言いました。
「さとみちゃんとLINEをするようになって、味気なかった毎日が、楽しくなりました。だんだんと、“朝起きたり、夜帰ってきたりした時に、側にいてくれたらいいな”と思うようになったんです」
さとみさんも言いました。
「私の1日の中に、たかしさんとの時間があることが、少しずつ当たり前になってきました。そして気がつけば、たかしさんがいない日常は考えられないほど、大切な存在になっていました」