'20年4月、息子とキャッチボールや素振りをする阿部慎之助
'20年4月、息子とキャッチボールや素振りをする阿部慎之助
【写真】家では優しきパパの顔、息子とキャッチボールする阿部監督

 そもそも秋広選手には、阿部監督の指導法に疑問を持っていたのかもしれない。2024年1月に『ジャンクSPORTS』(フジテレビ系、21日放送)に出演した際、阿部監督への不満からか、こんなエピソードを披露していた秋広選手。

 2軍当時、ティーバッティングの練習を阿部監督自ら指導に当たっていたときのこと。足を大きく広げて腰を落とした低い姿勢をキープし、1分半数えるというものだが、

阿部監督は「多分、数を数えられない」

【(終了まで)10、9、8、7、6くらいまでいいんですけど、5からまた6に上がったりとか(なかなか終わらない)。6でまた上がったりとかするので、(阿部監督は)多分、数を数えられない】

 もちろんテレビ用に面白おかしく話した話だろう。秋広選手の狙い通りにスタジオ内は爆笑に包まれたが、なんとか一人前に育てようと教えていた監督に対する、失礼にも思える「数を数えられない」との“大暴言”。

 番組放送後にキャンプイン、オープン戦から振るわず2軍スタートとなり、結局一軍でもわずか26試合の出場でホームラン0本。2025年もここまで5試合の出場と精彩を欠き、阿部監督の“構想外”となっていた。

 阿部監督のきびしい指導は期待の裏返しだったのか、それとも本当に嫌っていたのかは定かではないが、今回のトレードは秋広選手にとってチャンスと見るファンもいる。

《秋広にとっては新天地の方が飛躍出来るんじゃないのかな。 1軍と2軍行ったり来たりな使い方されるより、のびのびと野球出来る環境に行けるなら》

 日本シリーズで、文字通り“大きな壁”として阿部・巨人の前に立ちはだかることを期待したい。