5月にテレビ出演した際、少子化対策がうまくいっているのかを問われた三原大臣は「対策がうまくいっているのかと言われれば、そうではないということは本当に申し訳ない」と、効果が出ていないことを自ら認め、謝罪している。
見ている方向性がズレている
「なんとしても少子化を食い止める、という信念がまったくない。だから保育士や育児休業などと、すでに子どもが生まれてからの政策に飛びつく。そうではなくて、どうやったら子どもを産みたいと思える社会になるのか、が問われているのに。見ている方向性がズレている」(同・永田町関係者、以下同)
政策と出生率の因果関係を分析するのが先ではないだろうか。確固たる信念もなければ、学ぶ姿勢もないように見える三原大臣。なぜ大臣にまで上りつめたのか。そこには2人の人物の後ろ盾があったという。
「いまいち何がしたいのか見えてこない三原さんが“姉貴”と慕っているのが、野田聖子元内閣府特命担当大臣の存在。三原さんが女優時代から付き合いがあり、政界入りを後押ししたのも野田さん。
'21年に野田さんが少子化対策・男女共同参画の担当大臣に就任したときも三原さんを大臣補佐官に起用したほど。三原さんが注目されるきっかけとなった『乳がん・子宮頸がん検診受診促進議員連盟』参画も野田さんのアイデアだったとか。ですから“三原が何をしたいかを見たければ野田聖子を見よ”と言っている人もいるほど」
もう1人、躍進のきっかけとなったのが、菅義偉元首相だという。
「三原さんの地元は神奈川で、菅さんの選挙区でもある。その神奈川人脈を生かして菅政権時代の'20年に、厚生労働副大臣に抜擢され、新型コロナワクチン接種の推進などを担当し菅さんに評価されていました。'22年の参院選でも、菅さんが三原さんの応援演説に入って当選を後押ししている。人脈づくりの活動には熱心に勤しむので、党内からの評価は高い」
少子化対策への熱意もなく、興味があるのは閣僚のイスと自らの若さ維持というのであれば大臣失格と言われても仕方がない。せめてひとつでも国民の役に立つ政策があれば─。