麺4分の1でも一般的に見れば多い
「ロット制も関連していますが、もともと二郎は本店の店主さんが、“学生のために安価でお腹いっぱいになる量”をコンセプトというか店の指針としてやってきた店。しかし、有名になればなるほど、大食いチャレンジのように頼んで食べ残すというような客が増えている印象です」
この男性は先日、二郎のなかでも特に麺量が多いといわれている『神保町店』を訪れた。
「二郎は好きですが、それほど量は食べられないので自分のオーダーは“麺4分の1”。それに対して麺量を聞きに来た店員さんに特別な反応はありません。他のラーメン店であれば“そんな少し?”などと驚かれるかもしれませんが。その理由は、麺4分の1でも一般的に見れば多いからであり、そのような注文は少なからずあるからでしょう」(二郎愛好家の男性、以下同)
この男性と同じタイミングで行列に並んだ “同ロット”には、学生と思しき4人組の若者がいたという。
「麺量を少なくした場合、同ロット内ではいちばん最初に提供されることが多いです。私の“麺4分の1”が提供されると、近くに座った若者たちから声が漏れてきました。どう見たって、ラーメン大盛り、店によっては“特盛り”が、麺4分の1として提供されたためでしょう」
二郎は見込みで麺を茹でるため、行列に並んでいるときに“麺量”を聞かれる。大盛りにあたる『大』か、普通盛りの『小』か。もしくはこの男性のように“少なめ”、“半分”などと麺量を減らすかをここで伝える。
「私の後ろに並んでいた若者たちは、行列中に麺量を聞きに来た店員さんが、“初めてですか?”“大丈夫ですか?”などと何度も確認していたのに、“小”で押し通した。“いけるっしょw”的に。私と一緒に行った『小』を頼んだ友人いわく、“自分が店出るときは箸動かさずにうなだれてた。たぶん半分以上残ってた”そうです。おそらく店員に促されて退店させられたでしょう」
退店後に耐えきれず近隣で“もどす”客が一部にいたことで、注意を促した二郎の店舗もある。
「二郎は高圧的、居丈高といわれることがあり、事実なところもありますが、“安く量を多く”という店側のサービスを、“遊び”のように使っている人たちが絶えないため、店側も苦言を呈さざるを得ないのも実情で」
郷に入っては……。