「あくまで支援者のお一人です」と釈明

 参政党の公式アカウントは12日のXで《候補者の認識不足により、公選法に抵触する可能性のある投稿へ投票への感謝に対するコメントを行ってしまいました》《当該投稿者とは特別な関係ではなく、あくまで支援者のお一人です》とし、さや氏も同日のXで《私の認識と配慮が足りなかったことにより、投票に関する投稿へ感謝のコメントをしてしまい、結果として不適切な形となってしまいました》《今後は、法令をしっかりと確認・遵守しながら、候補者としてより慎重な言動を心がけ、皆さまに安心していただけるよう努めてまいります》と記している。

 投票後に投票済証明書を持参すると飲食店などで割引サービスが受けられる“センキョ割”は以前から存在するが、これは特定候補への投票の見返りではなく、選挙での政治参加への評価としてサービスが受けられるものだ。今回の一連の投稿の問題を前出の政治ジャーナリストが指摘する。

今回の投稿は、さや候補への投票を前提としてサービスの提供を表明していると取れるので問題です。公職選挙法には非常に細かい規定があり、例えば選挙を手伝ってくれた人に出す食事も1食1000円以内のお弁当を3食、15人までと決められています。飲み物もお茶はいいのですが、お酒をふるまえば“違法”です。こうした仕組みができているのはお金や権力を持つ候補者が有利にならないよう“平等な選挙”を実現するためです」

 ただ、公職選挙法の細かい規定には解釈の余地もあり、グレーゾーンも少なくない。選挙後に公職選挙法違反容疑で逮捕された人物が「違法だとは思わなかった」と釈明するケースはよく見られるものだ。

「票を現金で買収するといった露骨な選挙違反は論外ですが、どこまでがセーフでどこまでがアウトなのかは、にわかには判断がつきにくい部分があるのは確かです。そのため選挙戦ではまぎらわしい行為は一切行わず、なおかつ経験豊富な人を“参謀”に据え、細かい助言を受けながら進めるのが通例ですが、参政党は歴史も浅いだけに候補者本人はもとよりスタッフの経験不足も懸念されます

 今回の件が、選挙にどのような影響を与えるのか気になるところだ。