
8月30日、31日にかけて放送される、2025年の日本テレビ『24時間テレビ 愛は地球を救う』。放送まで1か月以上の日にちがあるにもかかわらず、例年以上の盛り上がりを見せているのが番組オリジナルの「チャリティーグッズ」だ。
7月1日に公式サイトでの通販開始に伴い、募金を集めている全国のイオングループ店舗での店頭販売も行われているが、約3週間にして「チャリティーTシャツ」完売の報告が相次いでいる。
歴代の司会者やパーソナリティーをはじめ、出演者の多くが着用する、『24時間テレビ』の“象徴”として知られる「チャリTシャツ」。今年の完売ラッシュに一役買っているのが、漫画家の青山剛昌氏が手がける『名探偵コナン』だ。
4月18日に公開された映画『名探偵コナン 隻眼の残像』は、90日間で観客動員数1000万人、興行収入144億円を突破。今や国民的アニメとも称されるコナンは国内だけでなく、海外でも吹き替え版が放送されるほどにファンが多い。
そんなコナンに登場する『少年探偵団』が“まんま”デザインされた、コナングッズといっても過言ではない商品だけに、『24時間テレビ』に興味はなくともTシャツはほしいとの消費者を取り込んだわけだ。
中でも、子ども用「120」サイズが人気のようで、公式サイトで唯一「予約販売」扱いとなり、手元に届くのは8月下旬(一般サイズは3~5営業日以内で発送予定)としている。税込価格2200円に、Tシャツとしては比較的高めに思える全国一律850円の配送料と、合計3000円以上を支払う必要があるが、それでもコナンファンにとって是が非でもほしい商品なのだろう。
購入制限を設けずに販売

例によって、フリマサイト『メルカリ』で大量出品されている。当然ながら定価のはずもなく、3000円〜3500円と“上乗せ”した価格帯が中心で、一部では5000円、6000円の高額出品も。どうやらチャリティーを目的としたグッズさえも、転売ヤーにとっては“金のなる木”に見えるようで。
転売事情に詳しいITライターによると、“大量出品”が罷り通る理由があるという。
「イオンでは転売、営利目的での購入を控えるよう呼びかけていますが、“善意”で購入されるチャリティーグッズであることを理由に購入点数の制限を設けていません。よって10枚、20枚と大量購入する客も見受けられるも、販売員は“転売ヤー”と決めるわけにもいかず黙認する状況です。
番組の通販サイトでも“転売禁止”と掲げつつも、購入が認められるのは“一人合計10枚まで”。イオンと同様の理由なのでしょうが、“善意”を逆手にとった転売市場を活性化させてしまったようにも思いますね」
『24時間テレビ』の愛は地球だけでなく、転売ヤーも救っていた!?