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ー 「大丈夫なん?」と浜田雅功も苦笑い

 7月23日放送の『水曜日のダウンタウン』(TBS系)で検証された“説”に、視聴者から不穏な声が集まっている。この日の企画は「どこの地元にも名物おじさんいる説」。若手芸人たちが子どものころに出会った“名物おじさん”について語り、実際に追跡取材するという内容だったのだがーー。

「大丈夫なん?」と浜田雅功も苦笑い

「芸人が語るエピソードは、ほぼ不審者レベルのものばかりでした。オダウエダの植田紫帆が証言したのは、大阪・難波で自転車にリヤカーをつけ、『火星人』という“のぼり”を掲げた男性。番組スタッフは『その人はコミュニケーション取れる?』と質問するなど、最初から要注意人物扱いをしていました。ほかの芸人からは、ゲームボーイそっくりの四角い石を持ち歩き、本物のゲームボーイと交換してほしいとせがむ人物の話もあがっていました」(テレビ誌ライター、以下同)

 そのなかで、きしたかのの高野正成が語った体験は、今のご時世なら大問題になりかねないものだった。小学校時代、毎朝登校する児童を松葉づえ姿でやさしく見守っている男性が、ある日突然、豹変。高野の顔をつかみかかり、逃げる彼を松葉づえで笑顔のまま猛追跡してきたというもの。同じく高野は、インスタントカメラのフィルムケースにツバを入れてほしいと要求してくる別の人物についても語っていた。

 バラエティーの次元を超えたエピソード続出に、VTRを見ていたスタジオからは「ヤバいヤバい」「怖い」という声が漏れ、浜田雅功も「大丈夫なん? これ」と苦笑い。もちろんネット上からも苦言が寄せられた。

《名物おじさんの中にガチの不審者混ぜるのやめてほしい》
《名物おじさんって言うか不審者やん》
《犯罪の匂いが…》

 など、懸念の声が相次いだ。「それでも番組は追跡取材を敢行していました」と語るのは放送作家。

「たとえばコンピューター宇宙のはっしーはっぴーが高校時代遭遇したという、魔法少女のようなメルヘンな“いでたち”をして電車に乗る『魔法少女おじさん』を、地元・伊勢原市で聞き込み調査。すると実際に本人と対面。“おじさん”は顔出しNGながら取材に応じていました。今でもミニスカート姿を履いているという彼に、はっしーはっぴーが『どうしてそういう格好を?』と尋ねると、『特に理由はない。やってみたいと思った』と答えていました」

 前出の放送作家は今回の“説”の狙いについてこう説明した。

「番組プロデューサーお得意の確信犯的企画です。“ユニーク”か、それともガチの“不審者”か判断に迷うギリギリのラインを狙っている感じでしたね。ただ、視聴者のなかには子どもたちの安全を軽んじていると見る人もいたと思います」

 毎回、“攻めた演出”として評価する声がある一方、マスメディアとしての倫理観を問う声も少なくない『水ダウ』。今回も“笑い”のためにどこまで許されるのか、議論を呼んだようだ。