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ー スタメンに覚えた違和感と既視感
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ー 藤浪の投球に「下手したら…」

「思ったよりリラックスした状態で入れました。もっと力むかなと思ったけど、いい感じで入れましたし、メンタル面でも上出来かなと思います」

 7月26日、横浜DeNAベイスターズに入団した藤浪晋太郎投手(31)が日本球界復帰後の初マウンドに立った。イースタン・リーグの千葉ロッテマリーンズ戦を終えた後、報道陣を前に自身の投球に手応えを感じたがーー。

 6月にマリナーズ傘下3Aから“戦力外”を言い渡され、2年半ぶりにNPB(日本野球機構)復帰を決めた藤浪。ところが、移籍先はセ・リーグ首位をひた走る“古巣”阪神タイガースではなく、11.5ゲーム差(7月28日時点)の3位につけるDeNAだった。

「オファーをいただいた中で一番熱を持って、“本当に藤浪晋太郎が必要なんだ”という熱を体現していただいたので、その情熱に応えたいと思って」

 DeNA入り決断の理由を明かした藤浪は、他球団よりも高く評価されたのだろう。年俸は5000万円(推定)で、“メジャー帰り”の選手が用意されがちな複数年ではなく、2025年シーズン終了までの“単年”と見られている。

スタメンに覚えた違和感と既視感

 そんな藤浪への“評価”を体現していたのが、復帰戦で迎えたロッテ。1イニングを打者3人、わずか5球のパーフェクトピッチングで抑えられた打線だが、スタメンに違和感と既視感を覚えた野球ファンも多かったことだろう。

 1番打者の和田康士朗選手(26)から佐藤都志也捕手(27)、谷村剛選手(18)、角中勝也選手(38)、藤田和樹選手(19)まで、ロッテスタメンに名を連ねた上位5人。その全員が「左打者」だったから。