静岡県の新東名高速道路で、広末涼子が運転していた車が大型トレーラーに追突する事故が起き、その後逮捕されたのは4月8日のこと。7月28日には、広末本人が現場に立ち会い、実況見分が行われた。警察車両の中で、うつむき加減の広末の姿が、およそ4か月ぶりに報じられた。
「事故当時、搬送されたのは静岡県内の病院で、広末さんは看護師を蹴るなどの暴行を加えたとして、現行犯逮捕されましたが、処分保留で釈放。後に『双極性感情障害』を公表し、芸能活動を休止しました」(スポーツ紙記者、以下同)
今も活動復帰には至っていないが、彼女の誕生日には“動き”があったという。
「広末さんの『NEW FIELD』というファンクラブサイトに、彼女の誕生日である7月18日に本人からの音声メッセージが公開されました。現在は、家事や子育てを中心とした生活を送っているそうで、お子さんの宿題も見ているんだとか」
また、ファンクラブサイトには広末さん本人とネット上でテキストや画像のやりとりをできるグループチャット機能があり、活動を休止して以降は広末がチャットに参加することは一度もなかったが、誕生日の音声メッセージを皮切りに、これまで半月ほどの間に6回の参加があったという。これは、復帰への予兆なのか。芸能ジャーナリストの佐々木博之氏に聞くと、
「今はまだ、テレビやCMに新しくキャスティングされるという話は聞こえてきません。復帰の話があるとすれば、映画や動画配信サービスでしょう。Netflixでは、何か騒動を起こした“ワケあり俳優”が出演することがあり、それで作品の話題性を高めることができます」
レーサーのような能力があると思い込む

復帰には病の克服も重要だが、双極性感情障害とはどんな病気なのか。順天堂大学大学院医学研究科の加藤忠史教授に聞いた。
「双極性感情障害は、『双極症』あるいは『双極性障害』とも呼ばれる病気で、躁状態または軽躁状態と、うつ状態が繰り返されることが特徴です。体質が大きく関係しており、脳の病気、細胞の病気と考えていいです。心の悩みとはまったく違います」
広末が起こした事故と双極性感情障害に、因果関係はあるのか。
「一般論として、躁状態のときに自動車事故を起こす人は多いです。ひとつは、注意することに集中できないためです。また、レーサーのような能力があると思ってしまい、スピードを出しすぎてしまうという状況に陥ることもあります」(加藤教授、以下同)
実際、一部報道で広末は事故直前に165キロ以上の速度で走っていたとの情報もあるから納得だ。では、どのような治療が必要なのか。
「気分安定薬などによる薬物療法と、心理社会的な治療が必要です。心理社会的な治療においていちばん大事なことは、この病気を受け入れて自分でコントロールしようという意志を持つことです」
事故によって仕事以外にも多くを失った広末。復帰には時間がかかりそうだ。