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ー 『あんぱん』小学4年の毒舌ぶりが“不快”

 8月28日放送のNHK連続テレビ小説『あんぱん』に、小学4年生の少女・中里佳保が登場し、その容赦ない毒舌ぶりが話題となっている。

 この日は、柳井嵩(北村匠海)にファンレターを送り、文通を続けていた佳保(永瀬ゆずな)が、祖父の中里砂男(浅野和之)とともに柳井家を訪問するという回だったのだが……。

『あんぱん』小学4年の毒舌ぶりが“不快”

「この佳保というキャラクターは、脚本家の中園ミホさん自身をモデルとしています。彼女は10歳のときに最愛の父を亡くし、悲しみのどん底にいた際、母が買ってきてくれた、やなせたかし氏の詩集『愛する歌』に救われ、やなせ氏に手紙を書いたことで文通を始めたそうです。

 つまり今回の物語は、中園さんの実体験に基づいた貴重なエピソードというわけです。ただ、劇中の佳保の発言は辛らつそのもの。到着早々から“家があんまりボロだから、固まってただけ”と言い放ち、その後も毒舌が止まりませんでした」(ドラマ誌ライター、以下同)

 佳保は「サイダー、ないの?」「お客さんが来たのに、ケーキとかじゃなくて、あんぱん出すんだよ。お金なくて大変なんだよ、きっと」と、遠慮のない発言を連発。さらに嵩に向かって「漫画も描いて。代表作、描いて。そっか、ないのか」と言い切る場面も特に印象的だった。

「嵩が佳保の似顔絵を描いてプレゼントしても、“これ、私?似てないなー”、“やない先生って、絵、あまりうまくないよ”と手厳しい評価。最後は“やないたかし先生、めげずに描きなよ”と上から目線で励ましていました」

脚本の中園ミホがやなせたかしさんに描いてもらった似顔絵(『あんぱん』公式Xより)
脚本の中園ミホがやなせたかしさんに描いてもらった似顔絵(『あんぱん』公式Xより)

 こうした佳保の“小生意気”な性格に対し、ネット上では否定的な声も見られた。

《不愉快極まりないシーン》
《いくらなんでも腹が立つ。こんな生意気なこと言う子供、ありえない…》
《他人の家に行ってこの発言はない》
《失礼すぎる》

 など、厳しい意見が寄せられていた。芸能プロ関係はこう語る。

「中園さん自身をモデルにしたキャラクターということで脚本家としては思い切り書けたのでしょう。ご本人も“尖ったキャラクターが好きで、思い切り生意気なクソガキを一度書いてみたかった”、“書いていて本当に気持ちよかった”とコメントされています。

 しかし、大人に対してここまで失礼な発言を連発する子どもが登場すれば、不快に感じる視聴者が出るのは当然。父を失った悲しみという背景があっても、限度があったのでは」

 一方で、先の芸能プロ関係者はこうも分析する。

「実体験に基づいた物語であっても、その脚色が視聴者にとって受け入れられるかどうかは別問題。作り手の思い出を大切にしつつ、同時に視聴者の感情にも配慮するバランスが問われた、示唆に富んだ回でした」

 朝ドラの脚本家が自身をモデルとしたキャラクターを登場させるという異例の試み。結果として視聴者の賛否を大きく分ける結果となったようだ。