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ー 韓国エンタメ業界の問題点を浮き彫りにさせた重要なニュースも
NewJeans(NewJeansJAPANOFFICIAL公式Xより)

 “育ての親”ミン・ヒジン氏が所属事務所『ADOR』を解任されたことに反発し、契約解除を表明していた韓国発の5人組ガールズグループ『NewJeans』。11月12日、メンバーの2人が『ADOR』に復帰、残る3人も事務所に戻る考えを明らかにし、活動を再開する方向だと報じられた。

韓国エンタメ業界の問題点を浮き彫りにさせた重要なニュースも

 このニュースをNHK『ニュースウォッチ9』が“速報”として報じたことに、多くの違和感の声が上がっている。

“「NewJeans」2人活動再開へ”というテロップとともに、“いま入ってきたニュースです”と報じられました。'23年に特別企画枠で『紅白歌合戦』に出演したためグループとしての認知度は日本でも高いとはいえ、国内の芸能ニュースでもNHKのニュース番組で速報として取り上げられるのは稀ですからね。違和感を覚える視聴者が多いのも仕方ないのでは」(テレビ誌編集者)

 昨年11月、所属事務所との専属契約を解除すると宣言。その後はグループ名を『NJZ』に変更し、独自の活動をすると表明していた5人。しかし、事務所側が専属契約は有効だとして提訴。先月、ソウル中央地裁が事務所側の主張を認める判決を出していた。

 人気グループを巡り泥沼化していた内紛騒動だが、海外グループの話題をNHKがトップニュース扱いで紹介するのは確かに違和感が。エンタメ事情に詳しいフリーライターの大塚ナギサさんはこう分析する。

日本デビューが決定する前に紅白歌合戦に特別企画で出演した経緯もあるので、NHKとしてはそれだけ彼女たちにニュースバリューがあると認識しているのかもしれませんね。韓国のエンタメ業界におけるさまざまな問題点を浮き彫りにさせた重要なニュースではありますが、K-POPに親しんでいない視聴者が、“必ずしもトップニュースではない”と感じていても当然だと思います

 続けて、こう指摘する。

12日に関しては、速報的に扱うようなニュースがなかったということもあり、NewJeansのニュースが大きく扱われたと見ることもできるのではないでしょうか。もしも国内の芸能ニュースでほかに大きな話題があれば、そちらを扱った可能性も高かったと思います

 11月10日、韓国の人気4人組ガールズグループ『aespa』と日本人メンバーを中心に結成された多国籍ボーイズグループ『&TEAM』『紅白歌合戦』の出場内定報道が出た際も、一部から批判の声が上がっていた。

NHKは国民の受信料で成り立っている公共放送とあり、視聴者の中には芸能に関しては日本のもの以外は積極的に扱う必要はないと感じる人も少なくないようですね。海外カルチャーでも国内で話題になったものは取り上げる価値があると思いますが、今回のNewJeansの扱いでK-POPや韓流作品に嫌悪感を示す人が増えなければいいのですが……」(スポーツ紙記者)

 グループ名は“新しい文化を創造する”という抱負を込められているNewJeansだが、NHKの視聴者の中には新しい文化を受け入れられない視聴者も多いようだ。