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ー 丸亀製麺の取り組みに称賛の声
丸亀製麺はクリスマスイブのディナー休業を発表(『丸亀製麺』公式サイトより)

 12月3日、大手うどんチェーン店『丸亀製麺』が、12月24日のディナー営業を休業すると発表。24日は一部店舗を除いて、ランチのみの営業となり、午後3時半で休業になるという。

丸亀製麺の取り組みに称賛の声

「対象外になる“一部店舗”とは、ショッピングセンター・テナントを中心とした店舗。丸亀製麺はこの休業について、公式Xでも告知。《ご不便・ご迷惑をおかけして誠に申し訳ございません》としたうえで、顧客への理解を求めていました」(全国紙社会部記者、以下同)

 今回の丸亀製麺の取り組みに対し、ネット上では《素敵な試みですね。従業員の皆様が楽しいクリスマスを過ごせますように》など、心温まるコメントが寄せられている状況だ。しかし、過去にはある“深刻な問題”も起こっているという。

「2019年、丸亀製麺で働いていた元店長がうつ病を発症。その後、この店長は労災と認定され、さらに“休憩時間が多く計上される”などの改ざんも発覚しました。

 そうしたマイナスなイメージも蔓延る中、今年9月には店長の年収を最大2000万円に引き上げると発表。この金額はこれまでの店長の最高年収であった約520万円の4倍にあたる数字になります。過去の問題が影響しているのか、従業員への待遇を見直そうとしているのかもしれませんね」

 今回の休業の経緯について、丸亀製麺を運営する株式会社トリドールホールディングスに問い合わせてみると、従業員からは「ポジティブな声を多く聞きます」としたうえで、

「1年に1度の大切な日に、この日ならではの温かい時間を従業員に過ごしてほしいという想いから、クリスマスイブの12月24日(水)に全国の丸亀製麺のディナー営業を休業とさせていただくことにしました」(株式会社トリドールホールディングス担当者、以下同)

 と回答があった。昨今、丸亀製麺は従業員と顧客の“心”を大切にしているそうで、

「丸亀製麺を運営する株式会社トリドールホールディングスは、人的資本経営をさらに深化させた独自の経営手法として、人の“心”を起点とする『心的資本経営』を2025年9月より始動することを発表しました。

『心的資本経営』とは、『従業員の“心”の幸せ』と『お客さまの“心”の感動』を共に重要な資本ととらえ、どちらの“心”も満たし続けることで持続的な事業成長を実現する新たな経営思想です」

 とのこと。さらに、従業員だけでなく、その家族にも考慮した施策も行う予定だという。

「従業員本人だけでなくその家族にも温かな体験を届けることを目的とした『家族食堂制度』を2026年1月より始動を予定しています」

 今回の休業は顧客同様、従業員への感謝を込めての判断だったようだ。