12月4日、結成15年未満の漫才日本一決定戦『M-1グランプリ2025』の準決勝が行われ、ファイナリスト9組が決定した。
準決勝に進出した30組のうち決勝経験者は7組のみと、予選から波乱が起きていた同大会。
決勝経験者のエバースと真空ジェシカが有力候補か
決勝経験者は5年連続となる真空ジェシカ、3年連続のヤーレンズ、2年連続のエバースとママタルト、3年ぶり決勝進出で紅一点となるヨネダ2000の5組。
今年『上方漫才大賞』で新人賞を受賞した豪快キャプテン、昨年『上方漫才大賞』で準優勝したたくろう、東京吉本の注目株・ドンデコルテ、ボケの吉野がYouTubeユニット『板橋ハウス』で人気を集めるめぞんの4組が初決勝進出を決めた。
熱心なお笑いファン以外には馴染みのないメンバーも決勝の切符を掴んだが、エンタメ事情に詳しいフリーライターの大塚ナギサさんは「準決勝を見ると、順当な顔ぶれが揃った」と語る。
「決勝に進んでも良かったのでは? というコンビもいるものの、基本的には準決勝でウケたコンビがしっかり決勝に進んだ印象です」
中でも頭1つ抜けているのが、決勝経験者であるエバースと真空ジェシカだという。
「この2組の漫才は構成力も高く、見る人を惹きつける凄みもあるので、単純な面白さに加えて “良いものを見た”という充足感があるんですよね。経験値もありますし、最終決戦進出の有力候補だと思います」(大塚さん、以下同)
もう1組の最終決戦メンバーは「初進出組では」と予想する。
「残りは横一線という印象で、誰が上がってきてもおかしくないのですが、初進出組は芸風があまりお茶の間に浸透していない分、ハマった時のインパクトが大きく、賞レースで強みになりますからね。個人的には、今年のたくろうは、特に充実しているように見えました。ボケ担当の赤木さんのキャラクターに重心を置きつつも、ネタの構成での工夫や大喜利的展開のわかりやすさも感じましたね」
敗者復活組の注目コンビとして、吉本ではない個性派の2組をあげる。
「ボケ担当の舘野さんの“赤ちゃんキャラ”がウケ、今年日本テレビ系の若手発掘番組『おもしろ荘』で優勝をしたタイタン所属のネコニスズ。会場ウケはトップクラスだったマセキ芸能社所属のカナメストーンに注目しています。どちらもインパクトもキャラクターも強いのはもちろん、そこだけには頼らない緻密な部分もありますし、発想力にも溢れている。敗者復活で上がってきたら決勝をかき回してくれるのではないでしょうか」
過去最多となる1万1521組が参加した今大会。笑いのニュースターの誕生が今から楽しみだ。











