2025年の芸能界は、国民的人気タレントからジャーナリスト、そしてテレビ局社長に至るまで、社会的反響を呼ぶ発言が相次いだ年となった。特に注目された発言を芸能プロ関係者の視点から振り返る。
風向きが変わった“国分コンプラ騒動”
「1月9日、中居正広さんは当時騒がれていた女性トラブルについて謝罪声明を公表。『示談が成立したことにより、今後の芸能活動についても支障なく続けられることになりました』と活動継続を宣言しました」
しかし、そのわずか2週間後に全レギュラー番組が消滅、1月23日の電撃引退へ至った。
「当時、中居さんの発言と実際の活動状況のギャップが話題となりました。次々と担当番組の差し替え、休止、収録ストップが相次いでいた最中での“支障なく続けられる”という発言でしたからね。いまから考えると、あの一言がなければまた違った展開もあり得たのかもと思わずにはいられません」
かつて中居率いるSMAPのバックダンサーでもあったTOKIO。メンバー国分太一のコンプライアンス問題も業界に大きな波紋を広げた。
「6月、日本テレビが『ザ!鉄腕!DASH!!』からの国分の番組降板を突如発表。その約半年後の11月26日、国分さんが人権救済と“答え合わせ”を希望した会見に対し、福田博之社長は定例記者会見で『答え合わせするまでもない』とピシャリ。
かつてのフジテレビ・中居問題での初動の失敗を学んだ戦略的な対応と一部で称賛されたものの、そうした国分さん降板の理由であるコンプライアンス違反など一切説明されていなかった松岡昌宏さんからの“反撃”週刊誌インタビューで、逆に現在は日テレに逆風が吹いています」
9月にはお笑いコンビチョコレートプラネット・松尾駿の発言が波紋を呼んだ。
「アインシュタインの稲田直樹さんのアカウント乗っ取り事件に言及する中で、『芸能人とかアスリート以外、SNSをやるなって。素人がなに発信してんだ』という主張が大炎上。この後、チョコプラによる“丸刈り”謝罪動画を出した際、『切り抜かれて炎上した』という言い訳も反感を買いました」
10月19日のBS朝日『激論!クロスファイア』では、司会の田原総一朗氏が高市早苗首相について「あんな奴は死んでしまえと言えばいい」と発言。
「その4日後にはBS朝日が番組終了を発表。収録であったにもかかわらず編集段階で削除しなかった責任として、番組責任者らが懲戒処分を受け、田原氏も謝罪したものの批判は収まりませんでした」
総じて、どういった年だったのだろうか?
「行き過ぎた言葉狩りとも言われる一方、やはり著名人は社会的責任も問われます。その線引きを改めて考えさせられる年だったと言えるかもしれませんね」
来年の“失言はじめ”やいかに――。
















