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ー メジャーリーグに興味がない

 

 海外FA(フリーエージェント)権を行使してのメジャーリーグ移籍を目指していた、東北楽天ゴールデンイーグルスの則本昂大投手(35)が国内に残留することが明らかになった。

 かつてMLB球団からも垂涎の的とされた「メジャーに一番近い投手」だが、やはり「7年間」の月日がもたらした変化は大きかったようだ。今回の“見送り”は、実質的なメジャー断念ともされている。

 メジャーの移籍事情に詳しいスポーツライターの見解。

「先発と抑えで楽天投手陣を支えてきた通算120勝48セーブのベテラン投手ですが、ネックとされたのが35歳という年齢。菅野智之投手(36)のように安定してイニングを稼げる先発投手であれば高待遇で迎え入れる球団もあったと思いますが、この2年間はリリーフに専念

 しかも2025年シーズンのWHIP(投球回あたりの与四球・被安打数合計)は1.43と、リリーフとしては不安定な数値。おそらくマイナー契約の打診に本人が拒否したのでしょう」

 “メジャーの夢”を叶えたいがため、マイナーリーグからメジャー契約を目指す選手も少なからずいる中で、その夢をあっさりと諦めたようにも見える則本。彼にとってのメジャーは“その程度”だったのだろうか。

 これまでもメジャー挑戦のチャンスはあった。しかし2019年オフ、入団から7年間で80勝を積み上げたエースが、楽天球団と7年20億円ともされた複数年契約を締結。ポスティングシステムを利用してのメジャー挑戦、はたまた当時、順当にいけば残り2シーズンで海外FA権を取得する道があったにも関わらず、28歳で異例の長期契約を結んだのだ。

メジャーリーグに興味がない

イラスト付きで新年のあいさつをしていた(前田健太公式インスタグラムより)
イラスト付きで新年のあいさつをしていた(前田健太公式インスタグラムより)

 当時の7年契約について、則本は2019年12月26日配信のニュースメディア『NewsPicks』で“真相”を明かしていた。この時、筒香嘉智選手(34、現DeNA横浜ベイスターズ)や秋山翔吾選手(37、現広島東洋カープ)といった、同年代の選手が次々とメジャーの夢を叶える中、

《そもそも、僕はプロに入るまでメジャーリーグ自体に興味がありませんでした》

 もとよりメジャー志向が強かったわけではないことを告白。周囲から「メジャーで通用する」との声を向けられても、

《そう言われて満更でもない気持ちも正直あったけど、一方で『俺ってそんな選手なんかな?』っていう思いもあり……。だから自分としては、何が何でも海を渡りたいという気持ちはやっぱりなかったんです

 彼の中で“何がなんでもメジャー”という気持ちはなかった、というのは意外だ。

 本人にとってのメジャーは《選択肢の一つ》にしかすぎず、プロ野球選手ならば“誰もがメジャーに憧れる”といった盲信や、周囲からの期待が膨らんだ結果、“則本はメジャー志向”との誤解を招いていたようだ。

 そして“選択肢の一つ”とした海を渡るタイミングについても明かしていた。

《もし今後僕がメジャーに行くことがあるとしたら、日本球界のお山の大将、もう上が誰もいないってくらいになってから行きます。実際、メジャーに行っている人たちはみんなそうですよ。日本でもうやることがないから行くんです》

 メジャーを“2度”も見送った背景には、まだまだ日本でやるべきことがあるからか。