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ー “国保逃れ”問題も逆風に

 

『日本維新の会』代表兼大阪府知事の吉村洋文氏は、大阪市の横山英幸市長(同副代表)と共に辞職し、“出直しダブル選”に臨むことを1月15日に正式表明した。選挙では、次期衆院選に合わせて「大阪都構想」3度目の挑戦の是非を問う。

“国保逃れ”問題も逆風に

 しかし、同日おこなわれた大阪市議会議員の会合では、吉村知事と横山市長の出直しダブル選に全会一致で反対。さらに、東京で開かれた維新の両院議員総会でも、出直しダブル選に関して賛成4人、反対26人という結果になった。

「吉村知事は2024年の秋に、党内で大阪都構想の制度を新しく設計すると表明しています。ただ、2023年春の知事選では都構想に挑戦しないと言っていたので、方針を実行に移すまで時間がかかっていました。良いタイミングで衆院選が決まったため、これを機にダブル選へ挑み、勝利を掴んで都構想を一気に進めたい気持ちがあるようです」(政治ジャーナリスト)

 大阪都構想について3度目の住民投票が行われるかもしれないという状況に際し、有権者からは「2回も拒否された都構想への再挑戦の是非を掲げるなんて、理解できない」「もう過去に結論は出てるだろ。何度も繰り返せるっておかしくないか?」と、疑問の声があがっている。

吉村洋文知事(大阪)
吉村洋文知事(大阪)

 また吉村代表は1月15日の記者会見で、いわゆる“国保逃れ”が判明した現職の地方議員が5名、元地方議員が1名いたと明かし、6名全員を除名すると説明。加えて“国保逃れ”の仕組みに加入していなかったものの、勧誘した責任を取るとしていた大阪市議1名の離党届を受理したことを発表した。

 維新の議員による不祥事や国保逃れの問題に対して、ネット上では「除名処分だけでは不十分。より厳しい対応や制度改革が必要」「結局とかげの尻尾を切っただけで終わらせるのか」「組織ぐるみの犯罪だったのに、対応がお粗末で残念すぎる」など、厳しい声が噴出している。

 日本保守党の北村晴男参院議員も、1月15日に自身のXで《維新による組織的な社会保険逃れという脱法行為は、解党レベルの悪質さ。それがまた大阪市長、大阪府知事ダブル辞職とは笑える。ここまで市政、県政を私物化されても、大阪の市民・県民の皆さんは彼らを支持し続けるのだろうか》とポストした。

「選挙をきっかけに都構想を進めようと考えていた吉村代表ですが、このタイミングで党員の不祥事が発覚したことは予想外だったのではないでしょうか。このままだと、知事・市長への再選も雲行きが怪しくなってきそうです」(前出・政治ジャーナリスト)

 ダブル選挙と意気込みを見せているが、党員の不祥事発覚が逆風となっている吉村代表。大阪都構想は、彼の思惑通りに進むのだろうか――。