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ー 「食料自給率」巡る過去の動画

 

 2月8日に投開票が行われた衆議院議員選挙。宮城4区で、“大波乱”が起こった。

「立憲民主党と公明党が合流した新党・中道改革連合で共同幹事長を務めるベテランの安住淳氏が、自民党の森下千里氏に敗れました。この選挙区では、安住氏が1996年の初当選から約30年にわたって10選を重ねてきました。2021年の衆院選でも森下氏と直接対決が行われましたが、このときは安住氏が当選しています」(全国紙社会部記者、以下同)

「食料自給率」巡る過去の動画

 森下氏はタレント活動を経て、2019年いっぱいで所属事務所とのマネジメント契約を終了。その後、一般企業勤務などを経て政治家へと転身を果たした。

「森下氏は名古屋出身ですが、政治活動をはじめるにあたり宮城県石巻市に移住しています。きっかけは、2011年3月に起こった東日本大震災のボランティア活動を通して、地域への思いが強まっていったこと。2021年の衆院選は安住氏に敗れるものの、2024年に行われた衆議院議員選挙では、自民党の比例代表・東北ブロックの単独2位として当選を果たしていました」

 悲願の小選挙区当選を果たした森下氏に対して、ネット上では祝福の声が上がる一方で、「食料自給率の意味もわからない森下千里に何ができるのか教えてください」「森下千里氏は小5で学ぶ食料自給率を説明できなかったと報じられてますが、大丈夫でしょうか」など、疑問の声も並んでいる。

 こうした意見が寄せられる理由は、ネット上で拡散されている動画が理由だという。

高市内閣で環境大臣政務官に抜擢された森下千里氏(前列右端、首相官邸公式インスタグラムより)
高市内閣で環境大臣政務官に抜擢された森下千里氏(前列右端、首相官邸公式インスタグラムより)

「動画は、2022年1月にYouTubeチャンネル『日経テレ東大学』で配信された、実業家のひろゆきこと西村博之氏と森下氏によるやりとりの一部です。西村氏が、政治家になったらやりたいことを森下氏に質問すると“食料自給率を上げたい”と返答。しかし、続けて食料自給率の定義を訊ねられたところ、森下氏はうまく説明できませんでした」(政治ジャーナリスト)

 森下氏は、動画内で「地元のものを食べてもらいたい」といった話をしているものの、それは“食料自給率”ではなく“地産地消”の話では……とツッコミが相次いだ。

「批判はあれども、森下氏の中に地元の有権者の思いを代弁したい思いがあったのは確かでしょう。なにより、森下氏は“つじ立ちクイーン”として地元で地道な政治活動を続けてきたことが、今回の当選につながりました。動画は4年前のものであり、森下氏は衆議院議員も経験しているので、勉強を重ねている部分はあると信じたいですね」(前出・政治ジャーナリスト)

 不安要素はあれども、地元民の思いを背負った森下氏の成長に期待したいところだ。