“可愛さの表現”が難しいデザイン

「自在に動けるミャクミャクと比べ、着ぐるみなどの立体物にした際に手の可動域が狭いなど、“可愛さの表現”が難しいデザインです」

 しかし、その“不器用さ”が逆に人々の心をつかむ可能性もあるという。

 ミャクミャクは、当初の「不気味」「気持ち悪い」というネガティブな反応を、SNSでの二次創作などの“遊び”を通じて、ユーザーが「自分たちのもの」として育てていく、異例のボトムアップ型ムーブメントだった。

 対してトゥンクトゥンクは、

「“余白や遊び”が少なく感じられる。コンセプトを明確にし、現代アート的な見せ方をするトップダウン型のブランディングが成功のカギではないか」

 と安斎教授。

 キャラクターのわかりやすさに頼るのではなく、背後にある複雑なメッセージや芸術性を読み取ろうとする土壌が、今の日本には育っているという。

 公式側が提示する世界観と、成熟した受け手側のリテラシーが共鳴したとき、トゥンクトゥンクは単なるマスコットを超え、新しい“時代の象徴”となるはずだ。