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ー パンチくん効果で来園者が急増

 

 6月29日、市川市動植物園が公式Xを更新。《飼育員が写真のような腕章をつけている場合があります。その場合、当該飼育員の姿は撮影禁止です》と、実際に着用する腕章の写真を投稿した。飼育員の写真がSNSで拡散されるリスクなどを考慮した対応とみられ、時代を反映した新たな対策として注目を集めている。

パンチくん効果で来園者が急増

 投稿では、腕章を着用した職員が写り込んだ画像や動画がSNSなどにアップされた場合、通報などの対応をとる場合があることも明らかにされた。

 SNSでは、この対応に理解を示す声が相次ぎ、「こんな事になるまでルールを守れなかった一定数の人間がいたことは残念!!!」「ネットで勝手に顔出しで上げられて追いかけ回されて、飼育員さん達のストレスを心配しています」「SNSでお二人だけを撮影した画像もしくはAIによる画像が投稿されていて、もしご本人が見られたらどんな気持ちだろうと心配でした」といった声が上がっている。

「近年は、動物だけでなく飼育員にも注目が集まるケースが増えています。動物との信頼関係が見える場面や給餌の様子などがSNSで話題になる一方、本人の意思とは関係なく顔写真が拡散される事例も少なくありません。動物園側としては職員のプライバシーや安全を守るため、一定の線引きをする必要があったのでしょう」(全国紙社会部記者、以下同)

《飼育員が写真のような腕章をつけている場合があります。その場合、当該飼育員の姿は撮影禁止です》と、実際に着用する腕章の写真を投稿した市川市動植物園(公式Xより)
《飼育員が写真のような腕章をつけている場合があります。その場合、当該飼育員の姿は撮影禁止です》と、実際に着用する腕章の写真を投稿した市川市動植物園(公式Xより)

 市川市動植物園といえば、母ザルに育児放棄されたニホンザルのパンチくんが飼育されていることで知られる。

「パンチくんはオランウータンのぬいぐるみにしがみつく姿がSNSで世界的に拡散され、一躍人気者となりました。その影響で来園者数は大きく伸び、開園以来最多を更新しています。来園者が増えたことで撮影される機会も増加し、飼育員が写真や動画に写り込む場面も少なくありませんでした。X上では、飼育員の画像を無断で使用し、AIで加工した画像を用いたグッズが販売されているとの指摘も広がっており、今回の対応の背景にはそうした事情もあるとみられています」

 SNSの普及によって誰もが気軽に写真や動画を発信できる時代となった一方、意図しない形で個人の肖像が拡散されるリスクも高まっている。

「今回の対応は、動物だけでなく、そこで働く人たちの権利や安全を守るための新たなルールとして、今後ほかの施設にも影響を与えるかもしれませんね。来園者が安心して動物を楽しめる環境と、飼育員が仕事に専念できる環境を両立させる取り組みとして、どのように広がっていくのか注目が集まっています」

 令和の時代における職員保護のあり方として、一つのモデルケースとなるかもしれない。