江川氏の速球は大谷や佐々木朗希を上回る回転数

 この議論を後押ししたのが、2022年に放送された『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)だった。番組では、1981年9月9日の大洋戦で江川氏が投じたストレートをAIで解析。当時144.5キロと表示されていた一球について、実際は約158キロ相当だったとの検証結果が紹介されている。

大谷翔平の165キロを打者がバットに当てていることから、野球ファンの間では“史上最強説”に懐疑的な声が出ていました。実際、『羽鳥~』で解析された江川氏の速球は大谷や佐々木朗希を上回る回転数だったことが判明。

 数字以上に打者が速く感じていた可能性があると紹介されていました。ベテランの記者たちからは、現在の計測方法であれば堀内恒夫氏や江夏豊氏の球も160キロを超えていたのではないか、という指摘もよく聞かれます」(スポーツライター)

 ネット上でも、「150キロが当たり前の時代になったと思ったら、測定方法が違うのか。だったら数字だけで比べるのは難しい」「江川の映像を見ると140キロ台とは思えなかった」「往年の名投手が今なら何キロだったのか興味がある」といった声が上がっている。

 高い数値が出るほうが、投手も気持ちがよく、ファンも盛り上がれるだろうが、一方で計測方法の違いを踏まえると、過去の数字をどう受け止めるべきかという議論は今後も往年の名投手が語られるたびに繰り返されることになりそうだ。