副賞は100万程度が目安

 国民栄誉賞の副賞は、受賞者によってさまざま。金額は公表されていないが、100万円程度が目安とされ、本人の希望や受賞理由などを踏まえながら選ばれてきた。

「国民栄誉賞の記念品は、単純に高価なものを贈るという考え方ではありません。受賞者が人生の節目で大切にできるもの、その人の歩みを感じられるものが選ばれる傾向があります」(全国紙社会部記者、以下同)

 歴代受賞者の記念品にも、そうした思いが込められている。

「1977年、第1号受賞者となった王貞治さんには、鷲が大空へ羽ばたく姿にちなみ“鷲の剥製”が贈られました。また、2012年に受賞したレスリング女子の吉田沙保里さんには、当時の世界大会13大会連続優勝という偉業にちなんで、13ミリの“金色の真珠”が贈呈されています。

 すべての受賞者の副賞が公表されているわけではありませんが、選ばれてきた品々を見ると、記念品そのものにも受賞者への敬意や、歩んできた道のりへの思いが込められています」

 今回の高木さんの包丁10本セットも、競技人生の証として飾るものではなく、これからの人生で家族との時間を刻むための品。刃に刻まれた「内閣総理大臣」の名前をめぐって広がった疑問も、国民栄誉賞という特別な賞において、記念品が持つ意味を改めて考えるきっかけとなった。