8月21日、法務省が1年2か月ぶりとなる死刑を執行。18日に執行命令のサインをした平口洋法務大臣は、記者会見で「法治国家においては確定した裁判の執行が厳正に行われなければならない」との心境を明かした。
2025年6月に執行された、神奈川県座間市で男女9人を殺害するなどした白石隆浩元死刑囚に続き、約1年2か月ぶりとなる死刑執行。死刑に処されたのは、2009年に大阪のパチンコ店に放火して客や従業員5人を殺害し、10人に重軽傷を負わせた高見素直死刑囚。
最高裁での死刑判決が確定した2016年から10年が経過した、高見死刑囚も58歳になっての死刑執行。本来、刑事訴訟法では確定から6か月以内に法相が執行命令を出し、5日以内に執行することが定められている。
高見死刑囚の執行までに約10年という歳月を要したこと、そして未執行の確定死刑囚が100人以上も待機する現状に《法務大臣ちゃんと仕事しろ》などと、ネット上で不満が起こるのも無理はない。死刑囚の衣食住に充てがわれているのは国民、そして被害者遺族からも捻出された税金だ。
2025年10月に高市早苗首相によって組閣された高市内閣にて、法務大臣に任命された平口法相。これまで自民党議員として法務大臣政務官や法務副大臣などを歴任し、高市政権で78歳にて初入閣を果たしたベテラン議員である。
死刑を廃止するのは適当でない
第1次、2次高市内閣での仕事を始めて約7か月後経っての初執行になるが、大臣自身は決して死刑制度に反対の立場ではない。10月の初登頂時の会見でも、記者から「死刑制度の存廃」を問われて「慎重な態度で臨む」としつつも、
「罪責が著しく重大な凶悪犯罪を犯した者に対しては、死刑を科することもやむを得ないと考えています。したがって、死刑を廃止するということについては適当でないと考えています」
廃止論には明確に反対としている。さらに同年11月にも「更生保護制度」の法改正が閣議決定されてに記者会見でも、やはり一部記者から向けられたのは同法案と無関係の「死刑制度」に関する質問。日本弁護士連合会などが開催した死刑制度のシンポジウムを持ち出しては、
「結論で言えば、死刑は抑止力がありませんし、正義ではなく、復讐です。被害者や遺族の心のケアにはなりません。死刑囚にとって精神的な拷問と言わざるを得ません」
























