第1次・2次高市内閣で法相を務める平口洋法務大臣(3列目中央)
第1次・2次高市内閣で法相を務める平口洋法務大臣(3列目中央)
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 人権論をかざしては制度存廃の国会議論を求める記者に対して、やはり「死刑を廃止することは適当でない」と突っぱねる大臣。それでも「誰かを殺した人を殺していいっていう意味ですよね」「正義と復讐の違いはどこにある」と食い下がる記者に、

「死を以て死をなすという因果応報の関係ではない。殺された状況、そういうものを見て、被害者が死んだ場合は必ず死刑にするわけではないわけでして、その時の状態などをいろいろ総合的に勘案して、死刑の判断をするものですので、おっしゃるような因果応報的な考え方ではないと思います」

 大臣として死刑制度の存廃だけでなく、容易な判断ではないとして結ぶのだった。日弁連は12月にも「死刑制度の廃止等を求める要請書」を平口法相宛で提出。廃止に向けた立法、また全ての死刑の執行を停止することなどの措置を求めている。

国民の8割が【死刑もやむを得ない】

 内閣府が2025年に公開した【基本的法制度に関する世論調査】によると、1815人のうち【死刑もやむを得ない】と回答したのは83.1%。【死刑廃止すべきである】は16.5%に無回答が0.4%と、国民の8割以上が制度存続を認めている。

 また死刑廃止の回答者300人において、その理由として最も多いのが、2024年9月に再審無罪判決になった袴田巌さんの一件の影響もあってか、【裁判に誤りがあったとき、死刑にしてしまうと取り返しがつかない】というもので、日弁連などが主張する「人権問題」は2の次という結果に。

 さらに【すぐに、全面廃止する】ことを求めたのは、300人のうち43%と過半数を割り、死刑による「犯罪抑止力」についても、全体1815人の71.2%が【増える】と抑止力になりうると回答したのだった。

 冒頭の会見では「死刑は人の生命を断つ極めて重大な刑罰であり、その執行に際しては慎重な態度で臨む必要がある」と、執行命令の際の重責と葛藤ものぞかせた平口法相。

 民主主義国家の大臣として、たとえ少数派の意見でも無下にはしない立場を保っているのだろう。