「今年こそお金を貯めよう」と決意しても、節約が長続きしない、つい買い物をしてしまう、頑張っているのに預金残高がなかなか増えない……。そんなとき、「自分は意志が弱いから」と考えてしまいがちだが、貯蓄が続かない原因は、必ずしも意志の弱さにあるわけではない。
「貯まらない」は意志とは無関係?
「脳や心の働きは、意志よりも環境に強く影響されます。だから、頑張って自分をコントロールするよりも、自然と貯まる環境をつくってしまうことがポイントになります」
そう話すのは、明治大学教授の堀田秀吾さん。
つまり、貯蓄に必要なのは気合や根性ではなく、自分の性格に合った方法を選び、ムダ遣いをしにくい行動を身につけ、最後は自動的に貯まっていく仕組みをつくることなのだ。それはハーバードやオックスフォード、スタンフォードといった名門大学の脳科学、心理学、行動経済学の最新の研究でも明らかにされているという。
まずは「自分に合う貯め方」を知る
貯蓄を始めるなら、いきなり「毎月○万円貯める」と決めるよりも、まず自分がどんな性格なのかを知ることから始めたい。心理学では、人の性格を大きく5つの傾向に分ける「ビッグファイブ」という考え方があり、貯蓄についても、自分の性格に合った方法を選ぶことで、目標達成を後押しできるという研究がある。
例えば、外向性が高く、人との交流が好きな人なら、ひとりで黙々と貯めるより、共通の趣味を持つ友人と一緒に貯金に挑戦するなど、人とのつながりを利用する方法が向いている。一方、協調性が高く、他人への思いやりが強い人は、「家族のため」「誰かの役に立つため」など、誰かのためになる目標を設定するとやる気が出やすい。
誠実性が高く、計画的に行動する人なら、毎月決まった額を自動的に積み立てるなど、ルールを決めてしまうのが効果的。反対に、不安を感じやすい神経症傾向の人は、最初から大きな目標を掲げると負担になりやすいため、買い物のたびに少額を貯めるなど、小さな成功体験を積み重ねる方法がいい。
そして、新しいことや変化が好きな開放性のある人は、旅行や趣味など「楽しみ」のために貯めたり、ゲーム感覚で進捗を記録したりすると続けやすい。
「大切なのは、万人にとっての正解を探すことではなく、自分の性格と相性のいい方法を選ぶこと。無理な方法では続きませんが、自分に合った方法なら、貯蓄への意欲も高まりやすくなります」(堀田さん、以下同)




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