そして頑張らなくても貯まる仕組みを

 自分の性格に合った方法を選び、ムダ遣いを防ぐ工夫を取り入れたら、最後に欠かせないのが、意志に頼らなくてもお金が残る仕組みづくりだ。

「貯蓄の習慣化には、仕組みづくりが欠かせません。給与口座から自動的に天引きして貯蓄する方法は、その代表です」

 旅行用、老後資金、家電の買い替えなど、お金に用途別の名前をつけて口座を分けるのも有効。目的が明確になると、「何となく貯める」よりも目標を意識しやすくなり、達成に向けて行動しやすくなる。

 貯蓄の成果を通帳やスマホなどで記録し、「これだけ貯まった」という変化を目に見える形にすることも大切。小さな成功を実感できれば、「自分にもできる」という自信につながり、次の行動を続ける力になる。

「貯蓄は、遠い将来の大きな目標だけを見ていると、なかなか達成感を得られません。大きな目標と同時に、身近な小さな目標も持ちましょう。まずは今月はこれだけ残せたという小さな達成感を味わうこと。それが次の一歩を生み、また貯めようという気持ちにつながっていきます。貯蓄を苦しい我慢から、できたことが目に見える習慣へ─。その感覚をつかめれば、預金残高は少しずつ変わり始めます」

教えてくれたのは堀田秀吾さん

明治大学教授。言語学博士。シカゴ大学博士課程修了。心理言語学、法言語学、コミュニケーション論を専門とし、学術的な知見を「今日から使える知恵」に翻訳することをライフワークとし、著書は70冊を超える。

新刊『科学的に正しい[お金が貯まる]習慣』(扶桑社)

<取材・文/百瀬康司>