顔を描かないもうひとつの理由

 さらに、スターバックス公式の記事では、顔を描かないことで「見る人が自分の感情や体験を重ねられる余白」が生まれるとも説明されている。

 また、今回のアートは単にポケモンとスタバを組み合わせただけではない。公式によると、5人のバリスタがポケモンと出会い、それぞれがコーヒーを極めていくストーリーが設定され、全12種のアートに落とし込まれている。

「キャラにリスペクトがない」ポケモン×スタバのコラボグッズに描かれた独特なイラストに拒絶反応(スターバックスコーヒージャパン公式HPより)
「キャラにリスペクトがない」ポケモン×スタバのコラボグッズに描かれた独特なイラストに拒絶反応(スターバックスコーヒージャパン公式HPより)
【写真】「リスペクトがない」拒絶反応もあった“独特イラスト”

 ピカチュウがエスプレッソマシーンに電気を送り込んだり、フシギダネがコーヒーの木を育てたり、イーブイがカスタマイズを手がけたりと、それぞれのポケモンの個性を生かした場面も描かれている。

「目が描かれていないことで、従来のポケモンとはまた違った印象を受ける人もいるでしょう。実際に、『ポケモンだけが良かった』『キャラクターにリスペクトがない』という意見も見られます。

 ただ、表情が見えない分、見る人によって受け取り方が変わるのも今回のイラストの特徴。これまでの“かわいいポケモン”とは少し違う方向から、その魅力を見せようとしているのではないでしょうか」(マンガ雑誌編集者)

 ポケモンの魅力として親しまれてきた“表情”をあえて描かない今回のコラボ。その背景にあるのは、単なるデザイン上のこだわりではなく、「それぞれの個性を大事にしてほしい」という一乗氏の思いだった。