【終活マネー】

「“嫁の世話にはならない、老人ホームに入る”と言い出した姑。相談もなく勝手に家を売り、郊外にある老人ホームに入る手はずを整え中。財産を残すつもりがないなら、あとは1人でやってください!」(嫁45歳・パート/姑70歳・専業主婦)

 義父母の終活マネーの使い方には疑問を抱く嫁も多数。

「舅も姑も元気だけど、年齢的に終活を意識するみたいで、自分たちで墓石を新しくすると決めたそう。“あなたたちにも相談しなくちゃね”と見せてくれた墓石は、まさかのクマ! しかもオーダーメードでめちゃくちゃ高い。“お金は私たちが払うから、気にしなくていいわよ”って言うけど、そんなものにお金かけないで、少しでもお金を残してくださいよ、お義母さん……」(嫁52歳・公務員/姑80歳・専業主婦)

 お墓に一緒に入れてもらえるのはありがたいけど、かわいいクマちゃんの下で永眠はしたくないかも……。そして、お墓にまつわるこんなトラブルも。

「突然“舅と同じお墓じゃなくて、共同墓地に入りたい”と言い出した姑。そうなった場合、私たちは両方のお墓参りに行くの? さらに、私たちはどっちのお墓に入るの?」(嫁47歳・専業主婦/姑71歳・専業主婦)

 嫁姑と夫たちだけでなく、周りを巻き込んだトラブルも。

「二世帯住宅で我慢してきた私たち長男夫婦。当然、家も土地も私たちのモノ……と思っていたら、夫の弟が“俺には財産ないの?”と言い出した。長男より次男をかわいがっている姑は財産分与のことを調べだし、なんと行政書士を呼んで遺言を作ると言い出した。家族会議もせず姑夫婦だけで財産分与を進めているよう。弟名義の土地になんて住みたくないし、何のためにストレスの多い同居なんてしてるのよ!」(嫁44歳・パート/姑67歳・専業主婦)

 嫁姑問題も厄介だが、夫の兄弟姉妹問題も厄介。財産分与は生前にちゃんとしましょう。

【小遣い・プレセントほか】

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「実は私、姑にお小遣いをもらっています。夫の実家は裕福な家ではあるけれど、姑は会うたびに2万~3万円くれます。しかも、壊れた家電なんかも買ってくれちゃうんです。そして“老人ホームに入るから、財産はないわよ”という姑。財産なんていりません。今くれるお小遣いで十分です、むしろすみません……」(嫁49歳・自営業/姑79歳・専業主婦)

 ありがたいこともあれば、でも、度を過ぎると“ありがた迷惑”になってしまうみたい。

「旦那も私も大の犬好き。ただ、私がアレルギーを発症してしまったので、残念ながら飼えないんです。先日、念願のマイホームを購入して、お姑さんをお招きしたらお祝い品がゴールデンレトリバー、しかも犬小屋を作る大工さんまで! 誇らしげな姑は“外で飼うぶんにはいいでしょ。息子は犬が好きなんだから、夢を叶えてやって”って。めまいしかしませんでした……」(嫁26歳・会社員/姑50歳・自営業)

 新築祝いでは、こんな太っ腹プレゼントも。

「息子夫婦が家を買ったので、プレゼントに車を大盤振る舞い。知り合いの販売店で、今いちばん売れてる車を買って届けたら“ずっと欲しかった車があったのに!”と夫婦で大激怒。こっちは安くない金を出して買ってやったのにひどい!」(嫁36歳・保育士/姑63歳・自営業)

 せめて、事前にどんな車がいいか話し合えなかったの……!?

「バーテンダーになるべく修業中の息子。ゆくゆくは独立したいそう。息子夫婦には夫が病気で入院した際に金銭面で援助してもらったので、お店を構えるなら私も出資したいと申し出ると、嫁から“今は国庫もありますから”って断られちゃいました。持ちつ持たれつで受け取ってほしいんだけれど……」(嫁36歳・専門職/姑58歳・専業主婦)

 家族といえど赤の他人。お金やプレゼントは、事前の取り決めが必要みたい。

(取材・文/小島裕子、本誌「嫁姑」取材班)

(イラスト/イケウチリリー)