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 スポーツ庁ができたり、ラグビー日本代表が活躍したり、60代以上の体力が向上したりと、最近とみに上がってきているスポーツ熱。一方、組体操での骨折が問題になるなど、高校野球の見直しが話題に。

 クラモト療法院院長で総合武術鍛錬場・倉本塾塾長の倉本成春さんは、最近のスポーツの盛り上がりかたについてこう苦言を呈する。

「日本はスポーツを見る人は多くても、実際に行う人が少ない。見ることに関しても、競技を楽しむことよりも、五郎丸歩選手や羽生結弦選手のようなスーパースターを見ることに重きを置いている人が目立つ。見る人ばかりでは一過性のブームに終わってしまう可能性が高くなるわけで、日ごろからスポーツを行っている人が増えない限り、本当の“下支え”にはなりません」

 また若い世代のスポーツの取り組みについてこう心配する。

「特に健康寿命を延ばそうと運動を日常に取り入れているシニア層とは対照的に、身体を動かさない若い層が増えていることが心配。スポーツへの関心が低くなれば、当然、国際舞台で活躍できる強い選手も生まれにくくなります」

 国にはこんな期待を。

「若い人たちがスポーツを楽しむことに興味を持つような“仕掛け”を、今後は事業体だけでなく国が施策として行う必要があると思いますね」