■20代後半で恋愛からお見合いにシフト

「28歳を過ぎたら、恋愛要素はあきらめて相手を選ぶ。女の価値がピークに達する年齢で欲は捨てるべき」

 そう話すナナミさん(仮名・28)は、婚活にラストスパートをかけている。

「約4年間、ほぼ週4で欠かさず合コンしてきました。軽く3ケタを超えますね」

 大手商社、大銀行、マスコミ関係など、“大物”相手の合コンを制覇してきたが、最近は100人規模のパーティーに狙いを定め、出会いの可能性を広げた。

 なぜ、そこまでして20代の結婚にこだわるのか。

「出産願望が第一ですね。20代のうちに1人目を産みたい。家族仲がいい家庭で育ったので、私も早く家族が欲しいんです」(ナナミさん)

 ナナミさんは、結婚後を見据えた準備も進めている。

「今は仕事が楽しいけど、子どもができたら“会社を辞めたい”と思うかもしれないので婚活と並行して資格職の勉強もしています」

 ライフプランを明確に持ち、そこから人生を逆算して婚活時期を見極める。そんな堅実志向の20代女性の中には、早々とお見合いに踏み切るケースも。

 今年、相談所に登録したノリコさん(仮名・29)は、土日はすべてお見合いに捧げて婚活中。相手の条件を聞いた。

「35歳以下の男性ですね。子どもが大学卒業するまで定年を迎えない計算で、ギリギリライン。恋愛要素は二の次。それよりも子どもはいつ欲しくて、習い事は何をさせるか、マイホームは買うのか、など価値観のマッチングが大事です」

 ノリコさんは夏までに運命の人を見つけ、来年4月までの結婚を目指している。

「職場の30代の先輩で、婚活しても挫折する人が多くて。その姿を見ていて、初めて焦りが芽生えました」(トモコさん/仮名・27)

 思い立ったらすぐ行動する性格から、勢いで相談所に登録。1か月たたないうちに11人の男性とお見合いし、交際に進みそうな相手を3人に絞り込んだ。

「恋愛要素はいりません。結婚すれば、いずれなくなるものですからね」(トモコさん)

 そう語り、短期集中志向で、サクサクお見合いに励む。

「一般的に、30代以上の女性の中には相談所を“最後の砦”と考えて利用される方もいます。ただ、弊社にご来店いただく20代女性は“最善の手段”といって利用されます。効率のよさを求め、相手に求める条件の優先順位もハッキリしている。賢い方が多いというか、柔軟性がありますね」(婚活支援サービス『パートナーエージェント』の山下俊さん)