父からの突然の電話

 現在の活躍ぶりについて、父はどんな反応を?

「直接言われることはないですね。ただ、このあいだ、いきなり電話がかかってきて、なにかと思ったら“『A-Studio』の収録してんやけど、お前の舞台見たって子が観覧に来てんのや”と。“ほんで?”と聞いたら“それだけや~”って……(笑)」

 役者としてのモチベーションを聞いてみると……。

「新人のとき、あからさまに人によって態度を変える人に会っていて。そういう人たちに対して、“見とけよ~”という反骨精神を持っています。あと、僕がまた一緒に仕事したいと思っている人に再度使ってもらうために、“今後の成長を見とけよ~”という気持ちもありますね」

 では、具体的にこれからやってみたい役や作品は?

「今まで求められてこなかった役をやってみたいです。男くさい作品とか、あんまり笑わない役とか。殺人鬼とかもやってみたいです。そのうえで、どの作品でも、作品の邪魔をせず、ちゃんと光っている役者として映ればいいなと思います」

 同世代で刺激を受ける役者は誰?

「過去に作品で共演した福士誠治、林遣都、中村勘九郎。福士は演技も人間的にも素晴らしくて。遣都とは一緒にいてすげえラクで、サーフィン行ったりします。

 勘ちゃんは酒飲んでいるときはダメだけど(笑)、舞台に立ったときは本当にすごい。向こうは伝統を背負っているから俺より大変だけど、刺激受けるぶん、なんか返したいなという気持ちがあります」

【作品情報】

◎映画『夢二~愛のとばしり~』

明治後期から大正時代の東京。『美人画』のモデルとなった妻・たまき(黒谷友香)と息子の3人で暮らしていた竹久夢二(駿河太郎)。生活のために詩人から画家へと転向したが、日常に不満を抱えていた。そんなある日、運命の美女・彦乃(小宮有紗)と出会って……。7月30日(土)より、シネ・リーブル池袋、シネ・ヌーヴォほか全国順次公開。