最終学歴にまで差が!? キーワードは成功体験

 同学年でも4月2日生まれと、4月1日生まれではほぼ丸1年違うが、学校教育では同じことをしなくてはならない。

「早生まれの子は、生まれてからの時間が物理的に短いので、体格や体力、学力面などでどうしても劣ります。幼少期はほんの数か月でも、かなり発達しますから」(前出の三浦さん)

 学年でくくられ、その中で順位づけをされたり、相対評価をされることで、早生まれの子は劣等感を抱きやすいという専門家もいる。とはいえ、幼少時の差は成長とともに解消されそうだが……。

 これについて、一橋大学の川口大司准教授(現・東京大学教授)が衝撃的な論文を'07年に発表している。国際学力テスト『国際数学・理科教育動向調査』『OECD 生徒の学習到達度調査』を受けた小学生から高校生の成績と誕生日を分析したところ、同一学年の最年長者と最年少者では偏差値に2~3の差が見られた。学年が進んでもその差は埋まらず、最終学歴にも差が見られたという。

 この分野をさらに研究したのが、岩手大学の内山三郎名誉教授。

「僕が調査した公立小学校では、通う児童の割合に大きな特徴は見られませんでしたが、入学時に選抜試験のある小学校では、早生まれが標準より2割強少なく、4~6月生まれが2割弱多かった。高等学校においては、進学校では早生まれの割合が2割強少なく、4~6月と7~9月生まれの割合が多かった。非進学校の場合は、逆に早生まれがほぼ3割増でした」

(左)入学時に選抜試験のある小学校では、早生まれが標準より2割強少ない。(右)進学校では早生まれの割合が2割強少なく非進学校の場合は、逆に早生まれがほぼ3割増

 4~6月生まれは、学年の中では年長者。当然、できることも多く、ほめられる経験も多い。

「その成功体験が、後々まで影響していることが統計に表れたのではないかと思います。ただ、医学部入学者は、生まれ月に大きな特徴は見られませんでした」(内山名誉教授、以下同)