どんどん会えるからかえって目移り

気軽に利用できる婚活アプリには落とし穴が (写真はイメージです)
気軽に利用できる婚活アプリには落とし穴が (写真はイメージです)
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 婚活歴2年の裕子さん(仮名・38)は言う。

婚活アプリですでに50人の男性に会いました。でも、なかなか理想の人がいない。だいたい1、2回食事をすると関係が終わっています。頻繁に来ていたメールがパタリと来なくなるのが終わりのサイン。メールが来なくなると、こちらのテンションも一気に下がります」

 婚活アプリとは、いわゆるネット婚活のことだ。これまでネットで異性と知り合うといえば“出会い系”のイメージが強く、“真剣婚活”を謳っているサイトにも経歴詐称や既婚男性が多く登録していた。彼らは女慣れしていて、“結婚したい”という女性の気持ちを巧みに揺さぶり、騙される女性が後を絶たなかった。また金銭のからむ援助交際や結婚詐欺の温床にもなっていた。

 ところが、ここ数年でネット婚活は大きく様変わりをした。伊藤忠商事、楽天、Yahooなどの大手企業がこの市場に参入。登録にあたっても免許証、保険証、パスポート、住民基本台帳などの提出を任意で求めるところがほとんどとなったのだ。さらにFacebook omiaiのようにSNSと連動させ、Face bookで交友関係を明かすことにより、より信頼性のあるネット婚活を推奨するところも出てきた。値段も月々3000〜4000円と手ごろ。

 ただ気軽に利用できるからこそ、気ままな遊び感覚の恋愛を楽しむ人が登録していることも事実。瞳さん(仮名・40)の話。

「大手の運営する婚活アプリで知り合った男性がすごくタイプの人でした。初めてのデートでホテルに誘われました。迷ったけど断ったら嫌われそうで行ってしまった。Hした後に“好きになってもいいんだよね”って聞いたら、“はぁ? アプリの出会いでしょ”って言われました。ついていった私も悪いし、その言葉を聞いて本当にバカなことをしたなって後悔しました。結局、それっきり会っていません」

 婚活アプリにとどまらず、婚活居酒屋、婚活バー、婚活パーティー、結婚相談所などで出会っても、こうしたことは起こりうるだろう。大人の男女なのだから、どういう関係を築いていくかは、自己責任だ。