博多名物・かしわうどん。やわらかい食感の麺も特徴のひとつ

 この牛豚対決に「待った」をかけるのが九州の鶏肉文化。昔から海外と交流があったせいか、鶏を食べる習慣が根づいたようだ。筑前煮や水炊き、大分の「とり天」など料理もいろいろ。

 また福岡や愛媛、関西は鶏肉を「かしわ」と呼ぶ地域が多い。「かしわ」は厳密には「黄鶏」という日本原産の鶏の一種で、褐色の羽根が柏の葉の色に似ているから「かしわ」。それが転じて鶏肉全般を「かしわ」と呼ぶようになった。福岡には「かしわめし」「かしわうどん」なんて名物も。

第3ラウンド「トンカツVSビフカツ」

 呼び名といえば、関西でよく見るのが「ヘレカツ」と「ビフカツ」。ヘレは関東で言うヒレ肉、じゃなくて「牛のフィレ肉」のこと。そしてカツは今じゃトンカツが主流だけど、もともと明治時代に伝来したのは牛肉のカツ。それが大正時代以降、洋食が大衆化する中で、安い豚肉を使うようになったそうだ。でも関西では今も、ビフカツは定番メニュー。

 やっぱり関西は、肉といえば牛肉なのだ。

 カツで思い出すのが、西の串カツの「ソース2度づけ禁止」。東の串カツは大きめの豚肉が普通だけど、西の串カツはひと口大の牛肉が主役で……ああ肉が食べたくなってきた。関東VS関西? うまければどっちでもいいじゃんって、それじゃ対決にならないか!

【プロフィール】
文/カベルナリア吉田
沖縄や島を中心に全国を渡り歩く紀行ライター。著書に『沖縄ディープインパクト食堂』(アスペクト)、『肉の旅』(イカロス出版)など。トークイベントや大学の社会人講座も行う。