最期ぐらいは花を持たせてあげないと

『人生フルーツ』では、夫と最期のお別れをするシーンがあるが、希林さん自身の人生の最期には、裕也さんが歌う『朝日のあたる家』を聴いて逝(い)きたいという。

「最期ぐらいは花を持たせてあげないと、怒るだろうと思って。まぁ、歌自体がいい歌だしね。私が先にボケると信じてるので、もし、裕也さんが最期に駆けつけてくれたら、“まぁ、ご親切にしていただいて。……ところでおたくどちらさま?”と言って死ぬのが理想なんですよ。ただ、本当は向こうが先に逝かないとあとが困るかなぁという心配もあるんですけどね。向こうは向こうで“おまえ、ハンコのあり場所だけはちゃんとしとけよ”って言ってるから、自分のほうが長く生きるつもりらしいですよ

 というところで、取材時間終了。この後は、映画宣伝のため、自分で戸締まりして出かけることになっている。

「『週刊女性』としては、こんな話じゃもの足りないんじゃない? もっと中吊り広告のタイトルになるようなこと言えばよかったわね(笑)」

 女性週刊誌が嫌いと言いながら、キャッチになる言葉もけっこうしれっと語ってくれた、サービス精神旺盛な希林さんだった。

◎取材・文/伊藤愛子

【左】津端さん夫妻の日常を描いた映画『人生フルーツ』は1月2日〜全国順次公開。(c)東海テレビ放送 【中・右】『あしたも、こはるびより。』『ひでこさんのたからもの。』(ともに主婦と生活社刊)。老夫婦のゆっくりと豊かな生活や絶品手料理のレシピなどを綴る