自分自身がいい感じで変わっていっている

 物語は、マキオたちが同居する家に、母親の失踪でひとりぼっちとなった姪(めい)のトモ(柿原りんか)がやって来たことから、3人で家族のような特別な時間を過ごす60日間の日々を描く。おっぱいもしっかり作り込んだ生田の、かわいいママっぷりも話題に。

「年を重ねるごとに、好きな何かが増えていくって素敵だなって思います。例えば映画を見たとき、今まで気づかなかったポイントで泣いてしまったり、心が熱くなったり。自分自身がいい感じで変わっていっているし、何かに気づくということは大事なんだなって感じるようになりました」

 また、こうも語ってくれた。

「若いころは目標をすごく高いところに設定していたんです。それを追いかけて必死に上ろうとするけど、全然頂上に届かないから、1段ずつ上がっているけど、実感がないみたいな(笑)。心が折れたときは立ち上がれなかったですね。“痛いよ〜”って気づいてほしくて泣き叫ぶ子どもみたいな心境でした(笑)」

桐谷健太 撮影/廣瀬靖士
桐谷健太 撮影/廣瀬靖士
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 それが日々の幸せを得たことで、役者としてもいい影響を。

「今は、大切な人とご飯を食べているときとか、満足を得た仕事の後に飲むお酒、友達と銭湯に行ったりする時間が至福の時間ですね。前は、もっと大きな夢を持つことが幸せみたいなところがあったけど、何でもない日常がすごく大事というか、それが芝居にも生きてきているんだなって思えるようになりました」

 自身はどんな子どもだったのだろう。  

「小さいころは、めちゃくちゃ目立ちたがり屋なのに、すごくシャイみたいなややこしい子でした(笑)。あと、実家の近くに淀川が流れてたんですけど、夕方とか1人でテトラポットの上に佇(たたず)んだりしてました。“なんやろ、この胸締めつける感じ……”っていうセンチメンタルな感じがすごく好きで(笑)。そのころの感覚はもう戻ってこないと思いますが、今でもふと思い出しますね」

〈作品情報〉
『彼らが本気で編むときは、』
2月25日(土)新宿ピカデリー、丸の内ピカデリーほか全国ロードショー!
配給:スールキートス

(c) 2017「彼らが本気で編むときは、」製作委員会
(c) 2017「彼らが本気で編むときは、」製作委員会