寛斎デザインの衣装、ボウイ様のふんどし

 展示の始まりは、山本寛斎がデザインした存在感のある衣装。侍や歌舞伎をイメージしたという斬新さが目をひく。親日家のボウイは、’70年代、寛斎にコンサートツアー用のステージ衣装を依頼。顔やスタイルが美しいボウイでなければ着こなせない。

 その奥には“出火吐暴威”と習字のような文字で刺しゅうされた、寛斎デザインの白いマントが……。もしかして暴走族をイメージした? のではなく、“激しい勢いで言葉を吐き出すもの”の意味で、“デヴィッド・ボウイ”の当て字にもなっている。

“出火吐暴威”と刺しゅうされた寛斎デザインのマント
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 続いて、直筆の記譜や詩など貴重な展示を見ながら進むと、何やら“ふんどし”のような展示物が! これは、役者としても活躍したボウイが映画『エレファント・マン』公開(’80年、ジョン・ハート主演)前に、同作をブロードウェイの舞台で主演し、着用したもの。こ、ここに、ボウイ様の股間が……! リスペクトするファンには申し訳ないが、若かりしころの麗しきボウイ様の姿がチラつき、ふんどしにかぶりつき。

 その先には着用した、美しいボディの写真が。撮影禁止のため、ぜひ会場でご覧あれ♪

坂本、たけしが語る“異能の人”の魅力

 衣装に負けないくらいアーティスティックなパワーを放つのは、ボウイが描いた絵画。ボウイは天から三物、四物を与えられたようで絵もプロ並み! 作家の三島由紀夫を描いた作品は、現代絵画としても素晴らしい作品。何か彼と通じるものを感じたのか、自身の寝室の壁に飾ったほどのお気に入りだったようだ。

ボウイが描いた三島由紀夫の肖像画が飾られたコーナー

 日本独自の展示としては、大島渚監督の映画『戦場のメリークリスマス』(’83年公開)の展示コーナー。音楽を担当した共演者の坂本龍一、ビートたけしが、本展のために収録したインタビューを放映。坂本は「シャーマン的な人」、たけしは「特別な人」とボウイが世界に影響を与えた人物として思い出を語っていた。

 最後はライブ会場を彷彿(ほうふつ)とさせる、巨大モニターに囲まれた一角。その場に展示されている衣装を身にまとって歌うボウイの映像に、涙まじりに眺めるファンも。

 ボウイの魅力にたっぷり浸り会場を出ると、グッズ売り場とカフェへ。

 ここは入場券がなくても入れるフリー・スペース。カフェでは飲み物を頼むと、“稲妻”メイクのボウイのコースターがもらえ、記念にもなる。開催は4月9日まで。

 

《デヴィッド・ボウイ大回顧展》
『DAVID BOWIE is』◎4月9日(日)まで/火〜木・土・日・祝10:00〜20:00(最終入場19:00)、金10:00〜21:00(同20:00)/休館日:毎週月曜日(ただし3/20、3/27、4/3は開館)/会場:寺田倉庫G1 ビル(天王洲)/住所:東京都品川区東品川二丁目6番10号/料金:一般当日2400円(前売り2200円)、中高生・高校生当日 1200円(同1000円)、小学生以下は無料。
詳細は、http://davidbowieis.jp/

《関連イベント情報》
ボウイと時代をともにした写真家らによる展示会を開催。
●ミック・ロック写真展(東京・原宿VACANT/2月25日〜3月13日)
●BOWIE:FACES展(東京・目黒ブリッツ・ギャラリー/2月17日〜4月2日)
●鋤田正義写真展(東京・品川キヤノンギャラリー/3月6日まで)