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ー 「本気で『ヴィンテージ』に失礼ではないでしょうか?」

 

 止まらない米の価格高騰を受けて、小泉進次郎農水相が放出した備蓄米。大手スーパーなどでは5キロ2000円程度で販売され、備蓄米を求めて行列ができる現象も起こった。その中でコンビニチェーンを展開するローソンの取り組みが話題を集めていると語るのはスポーツ紙記者だ。

「本気で『ヴィンテージ』に失礼ではないでしょうか?」

「ローソンでは備蓄米を5キロ単位ではなく1キロや2キロなど小分けにしての販売を予定しています。これは一人暮らしなど小容量のニーズの高まりを受けてのものです。さらに関東地区の一部店舗限定で7月から備蓄米を用いたおにぎりの販売も予定しています。この商品の名称が“ヴィンテージ米”と発表され、物議を醸しています」

 元宝塚歌劇団の女優・毬谷友子は自身のXに「古米をヴィンテージ米? 本気で『ヴィンテージ』に失礼ではないでしょうか? というか、消費者はこの言葉に惑わされると思っているのでしょうか?」と疑問を呈し、ネット上でもツッコミの声が相次いだ。

《ヴィンテージ米www何でもありかよwww》
《物は言いよう、っていう慣用句があるけど、まさにこれだな…2023年産米がヴィンテージなら、備蓄米はなんなんだよ…》
《ヴィンテージ米なんていいもんじゃなくて、ただの劣化米でしょ!》

 “ヴィンテージ米”を用いたおにぎりには2023年の(古古米)や、2022年の(古古古米)など生産年度も記載される。味付けは塩や梅のみなどのシンプルなもので、価格は120円程度の予定だという。

 現在ローソンで販売されているおにぎりは、いずれも税込価格でシーチキンマヨネーズが157円、熟成紀州南高梅が167円。200円前後のラインアップも多い。“ヴィンテージ米”を用いたおにぎりは、これらの商品と比べて30~70円ほど割安に設定されているが、どれだけ需要があるかは未知数だと前出のスポーツ紙記者が続ける。

「通常、食品に“ヴィンテージ”の名称が用いられるのはワインやウイスキーなどのお酒や、チーズなどの発酵食品でしょう。これらの食品は時間をかけて熟成させることで味わいが出ますが、お米の場合は当てはまりません。ネーミングセンスがちょっとチグハグな印象を受けます」

 さすがに、“ヴィンテージ米”は無理やりだったかもしれない。