映画『国宝』のヒットで歌舞伎に注目が集まるなか、京都・南座にて上演されているのが『松竹創業百三十周年 流白浪燦星(るぱんさんせい)』。あの『ルパン三世』が歌舞伎になった異色作だ。'23年に片岡愛之助がルパン役を演じ、今回の再演でも主演を務めている。
今年6月にアニメ映画『LUPIN THE IIIRD THE MOVIE 不死身の血族』が公開されるなど、漫画『ルパン三世』は、これまでさまざまなメディアで展開されてきた国民的作品。'14年に公開された実写版映画『ルパン三世』では、ルパンを小栗旬、次元大介を玉山鉄二、石川五ェ門を綾野剛、そして峰不二子を黒木メイサが演じて話題に。直近では同作のイメージが強いが、実は'74年にも『ルパン三世 念力珍作戦』(主演:目黒祐樹)という名で実写映画が製作されている。
そこで週刊女性は、全国の40歳〜70歳の男女500人にアンケートを実施。実写版『ルパン三世』“理想のキャスティング”を自由に考えてもらった。
手脚が長く軟派なルパンには……

まずは世界を股にかける大泥棒ながら、女性にめっぽう弱いルパン三世。そんな彼のキャラクターを踏まえてか、俳優の大泉洋に多くの票が集まった。
「三枚目のルパンなら大泉洋。シリアスな役もいけるのでふさわしいと思う」(愛知県・60歳・男性)、「ファジーな性格や雰囲気が似合いそうですねえ」(兵庫県・70歳・男性)、「表情豊かなところがピッタリ」(福岡県・50歳・女性)などの声が多数。
彼の確かな演技力と普段のキャラクターが票につながったようだ。また、「カッコいいルパン」ということで名前が挙がったのが大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』(NHK)や前出の『国宝』で話題の横浜流星。「運動神経がよく、アクションシーンに期待が持てる」(大阪府・58歳・男性)、「スタイリッシュなルパンを演じてくれそう」(東京都・69歳・男性)などの意見が寄せられた。
そのほか、若手からは「手脚が長いのでルパンっぽい」(山口県・48歳・女性)との意見でSnow Manのラウールを推す意見も。たしかに、彼の常人離れした手脚の長さは『ルパン三世』の世界観にマッチしそう。
脚本家でドラァグクイーンでもあるエスムラルダさんは、次のように分析する。
「ルパンの魅力のひとつは“軟派”なところ。細身でスタイルがよい男性俳優の中では、竹内涼真さんやSnow Manの目黒蓮さん、中島健人さんなどが甘いマスクでスマートに演じてくれそうですね」
若手、ベテラン入り交じるなか「ルパン三世は、やはり小栗旬さんに演じてほしい。顔つきが似ているように思えるし、身のこなしや運動神経のよさが役に合う」(東京都・64歳・男性)、「ルパン三世・小栗旬さん、次元大介・玉山鉄二さんはそのままで、石川五ェ門は綾野剛さんから横浜流星さんにチェンジ」(大阪府・51歳・男性)というように1人チェンジはいるものの、'14年公開作品のキャストに再び演じてほしいという声も。公開から11年がたっているが、いま見返すと新たな発見があるかも。
ルパンのキャストには声優の名前も挙がった。「初代ルパンの声優を務めた故・山田康雄さんに演じてほしい。ビジュアルも似ているし、ルパンは山田さんと一心同体のようなキャラクターだった」(岐阜県・53歳・男性)、「ルパン三世は栗田貫一! 声はそのままがベスト」(千葉県・60歳・男性)などの意見もあり、アニメ版ルパンの“声”は、彼の重要なアイデンティティーといえる。