目次
Page 1
ー 一番の解決策は見ないこと
Page 2
ー 踊らされないことが大切
Page 3
ー “触れる環境を整えること”を考える

 “いいね”の数や既読かどうかを気にする……。陥りやすい“SNS疲れ”の対策は、使う時間や返信のルールを決めることがカギ。デバイスに縛られない生活で、自分の時間と気持ちを取り戻そう!

一番の解決策は見ないこと

 SNSは欠かすことのできない重要なコミュニケーションツール。その一方、マメにリアクションしなければとプレッシャーを感じ、SNSに疲弊する人が増えている。

日本での“SNS疲れ”はmixiが広まった20年前からずっと言われ続けていて、今や若い世代だけでなく、あらゆる世代に見られます。SNSを見た後、理由もなく落ち込む、特に何もしていないのに、1日が終わるとぐったりしている、常に何かをチェックしていないと不安になるといった“症状”です

 そう話すのは、ITジャーナリストの高橋暁子さん。“SNS疲れ”でうつになるケースや、スマホ依存により失職や育児放棄につながるケースもあるというから深刻だ。

“SNS疲れ”のきっかけは、投稿に対して批判的なコメントを受けたことによってが多い。特にXのような、不特定多数が見る場では、当たり前ですが誰もが自分に好意を持っているわけではないので、意見が割れそうな内容、特に宗教や政治など、センシティブなテーマを避けるのはキホンということをしっかり認識して。

 ポジティブなこと、みんなが喜ぶようなこと、読みたいと思われる内容にしておくのがトラブル予防になります」

 “インスタ(インスタグラム)疲れ”は解決の方向性がまた違うという。インスタをのぞくと、目に入ってくる他人のきらびやかな生活。アフタヌーンティーに小旅行、リッチなディナー……。無意識のうちに自身と比較してしまい、気落ちする人も少なくない。

キラキラしている特別な日だけ投稿していて、後は地味な生活をしていても、他人には毎日キラキラしている人に見えてしまいます。本来は気にする必要がないことや、見ないで済んだはずの情報なのですから、一番の解決策は見ないことです。相手の虚栄心に引っ張られて自分が病んでしまう人を多く生んだのは、インスタの功罪ともいえます