そもそも、SNSにハマってしまうのは、スマホアプリやWebサービスを手がけるIT企業の“仕掛け”だ。
踊らされないことが大切
「消費者の利用時間が長ければ長いほど、SNSやゲーム、動画サイトなどの運営企業は儲かります。“いいね”という承認欲求を満たす仕組み、気になってアプリを開きたくなる新着のプッシュ通知や赤い数字、友達の様子がわかるだけでなく友達の友達の様子までわかる仕組み、つい気になって見たくなる投稿を出してくるレコメンド機能……。
すべて企業側が自社のプラットフォームにどうやって頻繁に長く滞在してくれるかを研究してつくられているもの。踊らされないことが大切です」
フォローやフォロワーなどの人間関係ができることで「自分だけやめる」ことが難しくなるのも仕組みのひとつ。
「SNS内でつながりができると、なかなかやめづらくなります。多くのフォロワーがいる場合は、ここまでやったのに今更やめるのはもったいないという気持ちになり、惰性で続けることもあるでしょう。また、アプリをしばらく使用していない人に“プッシュ通知”があり、これがクセモノ。せっかくアプリと距離を置けたのに、再開してしまうユーザーが多いのです」
「どうしてもスマホを見てしまうという場合、スマホのスクリーンタイムから利用時間制限を設定したり、使用制限アプリを導入して、半強制的に使用時間を限定するのがおすすめ」
とにかくスマホに触る機会を減らし、見たい気持ちを湧きづらくしよう。
「スマホの画面を“グレースケール”(白黒表示)モードにするというのも手。スマホアプリのアイコンは色合いが派手で、ユーザーの目を引くようにできているんです。グレースケールモードにすることで、ホーム画面の色がモノクロ調になり、視覚からの刺激が抑えられます。それでも気になってしまう人はSNSアプリを削除して。IDやパスワードをメモしておけば、再インストール後ログインしてまた使えます」
前述の“プッシュ通知”の誘惑を断ち切るには、スマホ自体の音やバイブレーションをオフにしたり、アプリごとの通知をオフに。
「スマホを見えないところに置くだけでも触れる機会は減らせます。時にはスマホを自宅に置いて外出するなど、使わない日や時間帯をつくってみましょう。目覚まし時計を買ってスマホのアラームで目覚めるのをやめたり、スマホで時間を確認する頻度を減らすために、あえて腕時計を持ち歩いてみるのも効果的です」
LINEやメールのやりとりが止まらない、終われないからスマホを手放せないということもあるだろう。そのついでに、またSNSを見てしまったり─。
「すぐに返信したり、リアクションしないと相手に嫌われるかも……。そう考えるからスマホが手放せない。そうではなくて、こちらに事情があるということを事前に相手に伝えておくと、レスポンスの負担から少しは解放されます」











