五木ひろし御大からも全幅の信頼を得ており、2人の絡みは番組の名物。中でも思い出深いのは、一度、脱線につぐ脱線で暴走する五木ひろし御大の口を手のひらでふさいだ時。台本にそんな恐れ多いことを書けるわけもなく、山内くんの完全アドリブだったのだが、あまりにも当意即妙なその返しに場内は大爆笑。五木御大も苦笑い。こんな大胆なことができるのは、若手演歌歌手の中でも山内惠介しかいないと断言できる。

 打ち上げの席で話すと、あのきれいな顔でサラリと私の書いた台本を褒めてくれる。裏方への愛を感じさせる必殺トーク! オヤジ転がしだなぁと思いつつ、そりゃ悪い気はしませんよ。こうしてみんな、山内惠介のファンになっていくのだ。

 そんな山内惠介さんに「民放のバラエティー界でも、もっともっと人気者になってね」賞を差し上げ勝手に表彰したい。

 歌の世界ではすでにトップスターながら、バラエティーの世界ではまだまだ伸びしろがある。2017年後半、山内惠介の止まることのない勢いはこれからだ。


<プロフィール>
鮫肌文殊(さめはだ・もんじゅ)
放送作家。’65年神戸生まれ。古舘プロジェクト所属。『世界の果てまでイッテQ!』など担当。渋谷オルガンバー「輝け!日本のレコード大将」(毎月第2金曜日)、恵比寿頭バー「歌謡曲主義」(毎月第3火曜日)などでの和モノDJ、関西伝説のカルトパンクバンド・捕虜収容所のボーカリストなど音楽活動も数多い。

<鮫肌文殊の最新情報>
●大阪でトークイベントやります。「編集者・小堀純×放送作家・鮫肌文殊トークライブ」7月20日(木)隆祥館書店にて。拙著『らぶれたあ~オレと中島らもの6945日』(講談社)発刊記念、中島らもさんについてディープに語り合います。詳しくは書店HPを検索。
●大阪でうちのバンド捕虜収容所が半年ぶりにライブやります! 7月16日(日)なんばベアーズにて。9月にリリースされる24年ぶりのニューアルバム発売前の予告編的内容。こちらも必見!
●東京でスペシャルDJもやります! 7月22日(土)新宿ネイキッドロフトで行われるパンチUFOトークイベントにて。昭和歌謡を中心にレア盤をスピン! 聴きに来てね。